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ソネットの企業戦略 独自色を強く打ち出す

2003/01/20 18:45

週刊BCN 2003年01月20日vol.974掲載

 ソネット(So-net、ソニーコミュニケーションネットワーク)の主力キャラクター「ポストペットV3マッキントッシュ版」の販売開始から1か月余りが過ぎた。販売本数の推移は、図の通り、まず最初にポストペットの愛好者が買い求め、その波が過ぎると平常値に戻る下降線を描く。

ウィンドウズ版パッケージ販売へ

 今年3月には、いよいよ本命の「同ウィンドウズ版」のパッケージ販売に踏み切る。2月に正式発表する見通し。ソネットによると、「立体映像を描画する機能部分の開発が遅れたためウィンドウズパッケージ版が3月にずれこんだ」と、開発の不手際を認めたうえで、「初代ポストペットは大ヒット製品となった。今回のV3でも一大ブームを巻き起こす」と鼻息が荒い。

 山本泉二社長は、「われわれプロバイダは、サービスやコンテンツのビジネスをもっと伸ばすべき」と、ポストペットなどのコンテンツ販売に改めて意欲を示す。また、ソネットでは、2月からソニー製のルータを、ネット通販限定で販売開始する。競合のヤフーBBやOCN(NTTコミュニケーションズ)、NECビッグローブを中核とするメガコンソーシアムなどが垂直・統合化を推し進めるなか、ソネットはソニーグループとの連携を強めることで対抗する。

 コーポレートコントロールディビジョンの吉村正直ゼネラルマネージャーは、「ソネットは、ソニーグループの総合ポータル(入り口)になるべき存在。2003年は、ソニー本体やグループ会社との連携を一段と強め、相乗効果を最大限に発揮する」と、安易にほかのプロバイダとの合従連衡を進めるのではなく、ソニー色を強く出すことで生き残りを図る方針を示す。

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