秋葉原物語

<秋葉原物語>[第2部 エボリューション]18.「クロスフィールド」活性化を支援

2005/03/07 16:51

週刊BCN 2005年03月07日vol.1079掲載

 JR秋葉原駅前の超高層ビル「秋葉原ダイビル」と「秋葉原UDX」の2棟からなる「秋葉原クロスフィールド」のオープンで、パソコン専門店や家電量販店など電気街にあるショップが期待しているのは秋葉原に人が押し寄せること。しかも、秋葉原クロスフィールドと電気街の連携が一段と集客を高めるという相乗効果にも期待が集まる。

 秋葉原クロスフィールドと電気街の連携を強めるため、デベロッパーのエヌ・ティ・ティ都市開発(NTT都市開発)とダイビル、鹿島の3社は2004年10月に「株式会社クロスフィールドマネジメント」を設立した。同社は、秋葉原クロスフィールドの運営会社として入居テナントをサポートすることが主な業務だ。

 山本俊行ゼネラルマネージャーは、「電気街のショップなど秋葉原地区の企業と、クロスフィールドの入居テナントが協業するための橋渡しを積極的に行っていく」と意欲を燃やす。

 これまで同社は、ホームページの作成や情報の配信、秋葉原地区で活動する関係団体との情報交換などに取り組んできた。「交流を促すための“プラットフォーム”の整備が重要」(山本ゼネラルマネージャー)との考えからだ。

 サイトでの情報配信についてはビルの稼働前ということもあり、現段階で情報量が少ないという感があるが、「新しい情報は随時更新していく」(同)と話す。内容の濃い情報を配信していくことで、サイトを通じたビジネス交流の活発化にもつなげていく方針だ。

 今年3月31日の秋葉原ダイビル完成に向けて準備を進めているのは、地上5-15階部分の「産学連携機能フロア」に入居する企業や大学へのサポート。山本ゼネラルマネージャーは、「まずは、大学生が起業するためのバックアップに力を入れていく」と、産学連携機能の早期実現を徹底するという。

 電気街では週末にイベントを開催しているパソコンショップやゲームソフトショップなどが多いことから、こうしたイベントを一般消費者が気軽に参加できる環境も整えていくようだ。

 駅前の再開発により、01年夏を最後に中止されたままになっている電気街最大のイベント「アキバックス」が復活する可能性もでてきた。(佐相彰彦)
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