NECパーソナルプロダクツ（片山徹社長）は、来春発売の新製品で、モバイルノートをテコ入れする。ビジネスマンのモバイル用途などにターゲットを絞って、B5やA4スリムなどの「軽量・長時間バッテリー騒動を実現したモバイルノート」（片山社長）を投入する予定。この分野で先行する松下電器産業の「Let's note（レッツノート）」に対抗していく。

　年末商戦用モデルでは、各社とも、AV機能の強化に重点をおいて、ラインアップを揃えたが、モバイル用途に特化したモデルは、一種の空白領域となっていた。

　BCNランキング（2005年11月14－20日）で、重量1.5kg以下、バッテリー駆動時間5時間以上のノートパソコンの機種数をみると全体の10.6％。さらに、重量1kg以下でバッテリー駆動時間5時間以上では同2.3％にすぎず、軽量・長時間バッテリーに特化したラインアップは少ない状況だ。

　NECは、デスクトップ、ノートともに首位の座を保っているが、「ピュアモバイルノートでは出遅れている」（同社首脳）ことが課題となっていた。今後、AV機能に力を入れるとともに、AVノートとは一線を画したビジネスユーザーをターゲットにしたモバイルノートを投入することにより、パソコン市場で首位の座を固めていく狙いだ。