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CA セキュリティ統合管理でトップ獲得へ ウイルスとスパイウェア対策を統合 システム管理者の負担を軽減

2006/03/06 17:00

週刊BCN 2006年03月06日vol.1128掲載

 コンピュータ・アソシエイツ(CA、ジョン・リューベン社長)は、アンチウイルスとスパイウェア対策を統合したソフト「CA Integrated Threat Management(ITM)r8 日本語版」を発売し、外的脅威に対するセキュリティ管理事業の拡大に力を入れる。スパイウェア対策を切り口にアンチウイルスでも顧客企業を増やすことを狙い、セキュリティ統合管理市場でトップシェアの獲得を目指す。アンチウイルスとスパイウェアのビジネスでは、来年度(07年3月期)に現状の3倍にあたる40億円の売上高を見込む。

 「ITM r8日本語版」は、16万種以上のスパイウェアに対応した「イートラスト・ペストパトロール・アンチスパイウェア・コーポレート・エディションr8日本語版」と、ウイルス対策ソフト「イートラスト・アンチウイルスr8日本語版」を統合した製品。導入企業は、1つのコンソール上で管理が可能となる。本富顕弘・営業本部セキュリティ・マネジメント営業統括部長は、「ITシステム担当者にとって負担の大きい外的脅威マネジメントの一元化は、システム運用の効率を高める。他社製品との差別ポイントになり、新規顧客を開拓できる」としている。

 販路はディストリビュータ経由が中心だが、IT資産管理ソフト「ユニセンター」の代理店であるSIer(システムインテグレータ)とも代理店契約を結び、「ITインフラマネジメントとセキュリティマネジメントを組み合わせたシステム提案なども行っていきたい」考えだ。

 販売促進策については、「スパイウェア診断サービス」を2月1日から開始した。同サービスは、パソコンがスパイウェアに感染しているかを診断し、レポートを提供するもので、スパイウェア対策の導入を検討している企業を対象にサービスの導入を煽り、製品の販売につなげていく。製品とサービスの強化でセキュリティビジネスを拡大する体制を整え、アンチウイルスとスパイウェア対策の製品販売で40億円の売上高と、現状の3倍以上の成長を目指す。

 国内セキュリティ市場は、アンチウイルスの分野でシマンテックやトレンドマイクロ、マカフィーなどが先行し、同分野でシェアを拡大するには、上位3社との隔たりが大きい。そのため、「スパイウェア対策の有用性を訴えて当社の知名度を上げていくことがシェアを拡大できると判断した」という。

 昨年夏から、スパイウェア対策ソフトを市場に投入。今回、アンチウイルス機能と統合管理できるソフトを発売したことで、アンチウイルスの導入企業も増やし、「近い将来には、ウイルス対策とスパイウェア対策の統合管理市場でトップシェアを獲得する」としている。
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