NECパーソナルプロダクツ（髙須英世社長）は、今年4月から同社の直販サイト「NECダイレクト」で販売開始したモバイルマルチメディアプレーヤー「VoToL（ヴォトル）」の店頭販売を検討していることを明らかにした。具体的な時期は未定としている。

　現在「NECダイレクト」のみでの販売のため、認知度向上が課題。動画を手軽にモバイルで鑑賞できる利便性を訴求し、販路を店頭販売にも広げる戦略を視野に入れている。

　同製品は、DVDなどと同じ動画ファイル形式のMPEG2に対応していることから、パソコンで録画したテレビ番組をファイル変換せずに取り込めることが特徴となっている。

　30GBのHDD搭載で、筐体カラーがホワイトアルミを採用。現在は1アイテムのみで、「NECダイレクト」価格は3万9900円。店頭販売を開始する際にはカラーバリエーションなど、ラインアップを拡充する考え。そのほか、現在ワンセグへの対応も検討している。

　髙須社長は、「これまで、テレビ番組を録画しておいても見る時間がなかったが、パソコンで録画した番組を『VoToL』に転送して、車で移動する際に見ている」という。

　実際の利用シーンとして「VoToL」は、「録画した番組を見る道具として最適」と、社長自らが実感しており、現在は市場のニーズを探り、今後の展開を模索している段階だ。