店頭流通

ソースネクスト 今年下期から海外への進出準備に本腰 来年末にも北米での事業を本格化

2006/10/23 18:45

週刊BCN 2006年10月23日vol.1159掲載

 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、海外進出を本格化させることを明らかにした。今年度下期から、北米での販売代理店との交渉を開始するなど、北米での地盤づくりに向けた取り組みに本腰を入れる。2007年の年末にも、北米での事業を本格的にスタートする。

 ソースネクストは、今年1月に米ラスベガスで開催されたCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショウ)に初めて出展し、北米市場での足がかりを模索していた。

 松田社長はかねてから、「日本市場で一定の実績を得たあとに、海外進出に取り組む」と語っており、(1)国内のビジネスソフトの販売本数シェアで4年連続ナンバーワン獲得が視野に入ったこと(2)9月には金額ベースの週次販売データでも第2位となったこと(3)ゲームソフトでも1─8月において、ナンバーワンシェアを獲得するなどの実績をあげたことなどから、海外進出に乗り出すタイミングと判断した。

 今年度下期から、北米市場における販売代理店との本格的な交渉を開始するほか、来年1月のCESへの2年連続での出展や、日本で成功した広告展開に関する北米向けプランの策定など、北米市場でのブランド訴求の準備に乗り出す。

 松田社長は、「コモディティ戦略は北米でも展開していくが、日本の手法をそのまま持ち込もうとは考えていない。北米市場にあわせた施策を考えたい」としている。

 北米市場向けの製品価格は、19.99ドル、あるいは29.99ドルになる可能性が高く、市場参入時点で、30─50タイトルを用意する考え。「北米での販売はロイヤリティ収入になるため、売上比率では小さいが、まずは本数ベースで20%程度を北米で占めたい。将来的には、50%程度を海外販売で占めるのが理想」(松田社長)としている。

 日本のソフトメーカーとしては、ゲームソフト分野で数社が、北米で成功を収めているほか、ジャストシステムやインテリジェントウェイブなどの独自技術を持つソフトメーカーが実績をあげつつある。パブリッシング型のソフト事業を手がける同社が、北米市場で受け入れられるかが注目される。
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