韓国ITベンダーでデジタルビデオ関連製品を開発・販売するオネスト・テクノロジー日本支社（山口真也支社長）は、テレビ遠隔視聴ソフトウェア「MY－IPTV ANYWHERE」を発売、国内の家電量販店で販売する。同ソフトは、外出先からインターネット経由で自宅のテレビをモバイルパソコンで視聴できる。デジタル関連製品の企画・販売するアーティストハウスソリューションズ（尾形友秀社長）を通じて、年間3万本の出荷を目指す。

　同ソフトは、自宅のテレビチューナー付きパソコンを利用し、インターネット経由で外出先からモバイルパソコンで自宅のテレビ映像を視聴できる。例えば、視聴できる番組が少ないローカル地域に滞在した際、インターネット環境さえあれば、自分のモバイルパソコンで首都圏地区のテレビ番組が見られる。山口支社長は「外国に滞在しても、日本の番組をリアルタイムに視聴できる」と話す。

　技術的には、自宅で受信したテレビ放送をリアルタイムに圧縮してインターネット経由で伝送する仕組み。テレビチューナー搭載の自宅パソコンと視聴用に使うモバイルパソコンにそれぞれソフトをインストールして利用する。

　画像は、「H.264」形式による高画質配信を実現。「H.264」は、デジタルハイビジョン放送など高精細映像向けのコーデック（データを圧縮・伸張するソフト）として、普及が見込まれている。圧縮率が高く、「MPEG2」なら2時間で30GBを超える番組でも、画質を落とさずに15GB以下に圧縮できる。同様のコンセプトを持つソニーの「ロケーションフリー」などに比べ、安価にテレビ視聴ができるという。

　将来的には、同ソフトの技術を、通信事業者や通信キャリアに提供し、ISPやマイクロソフトのモバイルOSを搭載した携帯電話向けサービスなどにも活動を広げる。

　山口支社長は「今回のソフトを使えば、無線LAN環境でテレビ視聴が可能になる。今後は、この動画技術をソフトフォンやISPのサービスとして採用してもらうよう働きかけを行う」方針だ。

　価格は、USBテレビチューナー付きが9800円、ソフト単体が6980円。