店頭流通

トレンドマイクロ Vista認定取得でシェア獲得に本腰 店頭では35%を目標に

2007/02/12 18:45

週刊BCN 2007年02月12日vol.1174掲載

 1月30日から「Windows Vista」商戦が幕を開けた。トレンドマイクロ(エバ・チェン社長兼CEO)の「ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ」が、セキュリティソフトのなかで唯一「Certified for Windows Vista」に認定された。認定取得を武器にシェアアップにつなげる考えで、店頭シェア35%の獲得を目標に掲げた。5年ぶりのキャンペーンを実施するなど販売促進活動を活発化させる。

 「Certified for Windows Vista」は、第三者機関が「Windows Vista」のプログラムの技術要件に合致していることを確認したソフトだけに与える認定制度。「Vista」の認定制度では、「Certified for Windows Vista」以外に「Works with Windows Vista」がある。認定はメーカー自身がテストおよび認定する。

 「Certified for Windows Vista」は第三者機関による検査のため、取得するのが難しい。「ウイルスバスター2007」は、セキュリティソフトのなかでこの認定を他社に先がけて取得。「Vista」発売日の1月30日には「Windows Vista対応版」をリリースした。

 唯一の認定取得セキュリティソフトメーカーである優位性を武器に、販売促進活動を活発化させる。全販売店共通のキャンペーン活動を5年ぶりに復活させる。家電量販店向けでは、4月1日まで抽選で商品をプレゼント。ダウンロード販売サイト向けには、「3年ライセンス版」を購入したユーザーにはもれなく利用期間を2か月延長する。「Vista」との親和性を訴えるために、「Vista」と「Virus Buster」の頭文字を使い、「V&Vキャンペーン」として一般消費者にアピールする。また対応版はパッケージデザインも変更。Vistaのパッケージが一般的なパッケージサイズよりも小さいため、対応版もVistaのパッケージに合わせて小型化を図った。

 BCNランキングでは、トレンドマイクロの2006年年間販売本数シェアは27.1%で2位。マイクロソフトが「Vista」発売同日に有料セキュリティソフトを販売したほか、トップシェアのシマンテックが新商品を今年3月までに投入する計画がある。シェア競争は昨年以上に激化するのは必至だ。唯一の認定取得企業として「Vista」との親和性を訴えることで、まずは商戦を勝ち抜く考えだ。
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