店頭流通

キングジム デジタルメモ「ポメラ」好調 「テプラ」に続く新たな柱に

2009/08/03 17:00

週刊BCN 2009年08月03日vol.1295掲載

 ラベルライター/プリンタ「テプラ」で知られるキングジムが、昨年11月に発売したデジタルメモ「ポメラ」。この新製品の売れ行きが好調だ。各種デジタル製品の高機能化が進むなか、機能を絞ってテキスト入力に特化したことがユーザーの心を捉えた。

 「ポメラ」は、今年5月に関東1都6県で流したテレビCMが話題になり、一気に認知度が高まった。「テレビCM開始後の販売台数は、開始前の6倍」(山幡英一・営業戦略統括部量販部営業一課長)と大幅に拡大。「取扱店舗は、1.5倍」(同)に広がった。 

 CMによる一般消費者の認知拡大によって、5月15日に発売した限定カラー3色の計6000台は、「1か月間でメーカー在庫を全部出荷した」(松永 仁・営業統括部量販部長)という。

ポメラの限定カラーバージョン

 発売当初は「ここまで火がつくとは思っていなかった」ため、目標販売台数を年間3万台としていたが、すでに6万台を出荷。目標を10万台に修正し、拡販する方針だ。同社では今後「ポメラ」を「テプラ」に続く「新しい柱に育てていく」考え。販売ルートは、現在、「テプラ」や「ファイル」と同じく文具流通と、関東を中心とした家電量販店400店で、来年6月までに家電量販店ルートを全国600店に拡大させる計画だ。

 売り場作りも課題だ。テキスト入力に特化したデジタルメモというコンセプトの「ポメラ」は、市場に同種の製品がない。そのため、「まだ一つのカテゴリとして展開するには、弱い」こともあり、店によって展示する場所が異なっている。しかし、「後継機が出たときに、来店者が迷わないように」するためにも、パソコン売り場の近くなどに「売り場をきちんとつくっていきたい」考えだ。

 主なユーザー層は、普段パソコンを利用している人々だが、あるパソコン教室で「キーボードのブラインドタッチの練習用として採用している」ケースもある。さまざまな利用シーンが考えられるため、これからも「ネットにつながらない良さ」を追求し、商談メモを取るための機器としてノートPC代わりに利用するなど、企業内の需要も掘り起こしたいとしている。(田沢理恵)
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