店頭流通
エグゼモード 短納期・高品質を武器にOEMに注力 売り上げ全体の5割を目指す
2010/06/03 18:45
週刊BCN 2010年05月31日vol.1335掲載
藤岡淳一 代表取締役社長 |
こうしたコンセプトの製品を販売する狙いは、大手メーカーと同等の性能・価格で戦っても勝ち目はないからだ。大手が手を伸ばさない隙間にあるニーズを狙う。販売チャネルは、ホームセンターやディスカウントストア、インターネット通販、家電量販店と幅広く展開する。
エグゼモードは、製品の企画・設計を担当。製造は、フォックスコンをはじめ、電子機器の製造を請け負う台湾のEMS(受託生産企業)7~8社に委託している。EMSと提携するメリットは、開発費の抑制に加え、新製品の参入・撤退をすばやく判断・実行できることにある。製品開発でEMSを活用すれば、「できない製品はない」と、藤岡社長は自信をみせる。
「EXEMODE」ブランドの自社製品に加え、OEMにも積極的だ。例えば、サンリオやバンダイなどの玩具メーカーや、イオンなどの流通系企業のブランド製品を受託生産している。同社の販売形態別の売上比率は、自社ブランドが6割、相手先ブランドが4割だが、2010年度はOEMに力を入れ、この割合を半々まで高めていく。「小ロットで短納期、高品質の強みを生かしていく」(藤岡社長)方針だ。
国内だけでなく、海外市場にも着目している。06年の香港を皮切りに、現在は韓国、タイ、メキシコなどで製品を販売する。「韓国ではYASHICAブランド、香港ではトイカメラ、というように、国や地域によって製品のニーズは異なる」(藤岡社長)という。ただ、EMSとの協力で設計した日本向けの製品には、電源として乾電池を使用するものが多く、そのまま販売代理店を通して海外市場で販売することができるので、エリア別の製品を設計する必要はない。2010年度、海外での売り上げは、全体の1割を目指す。(井上真希子)
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