店頭流通

日立コンシューマエレクトロニクス 録画テレビ「Wooo」108万台の販売目指す

2010/06/03 18:45

週刊BCN 2010年05月31日vol.1335掲載

 日立コンシューマエレクトロニクス(渡邊修徳社長)は、今年度(2011年3月期)の薄型テレビの国内販売台数として、09年度実績の96万台を12万台上回る108万台以上を目指す。須藤利昭マーケティング事業部マーケティング本部担当本部長は、「市場全体が拡大するので、シェアとしては5%程度を維持することになる」としているものの、テレビの買い替えとともに広がりをみせるレコーダーの買い替え需要をターゲットに、録画対応テレビを軸として販売に弾みをつける。年末商戦は、エコポイント終了に伴う駆け込み需要の獲得に向けて商品説明員を集中的に投入し、拡販を図る方針だ。

レコーダー買い替え需要獲得へ

須藤利昭担当本部長
 同社の薄型テレビ「Wooo」は、録画機能を備えることが特徴。エントリーモデルの「Hシリーズ」4機種を除き、14機種(6月下旬発売の新製品を含む)に、内蔵HDDと、カセット型HDD「iVDR」に録画ができる「iVポケット」を搭載している。

 地上デジタル放送への完全移行を前に、テレビの買い替え需要が拡大する今の時期は、「テレビの次に、録画機も買い替えなければならないことに気付くタイミングでもある」(須藤本部長)という。こうした状況を追い風に、家庭のテレビを「iVポケット」を備えた「Wooo」で揃えることで、リビングで録画した「iVDR」を寝室のテレビの「iVポケット」に差し込むだけで簡単に再生できるといった“つながる”をキーワードに利便性を訴求して、録画需要を獲得していく。

 また“つながる”メリットとして、ネットによるテレビの新たな楽しみ方の提案を強化する。4月27日から、「Wooo」のポータルサイト「Wooonet」で、世代を超えて認知度が高いテレビドラマ『家政婦は見た!』(テレビ朝日系)と、映画化された小栗左多里の人気コミックエッセイ『ダーリンは外国人』のオリジナルショート・ムービーの配信を開始した。

 このほか、カルチュア・コンビニエンス・クラブと業務提携し、「Wooo」の一部機種を「Tポイント」の対象とすることで、若年層を中心とする「Tポイント」会員へのアプローチにも乗り出した。今年度は、レコーダー需要拡大を睨むとともに、「Tポイント」ユーザーの開拓など、新たな試みで拡販を図る。(田沢理恵)
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