店頭流通

三洋電機 ポータブルナビを高性能化 高価格帯商品へのシフトを図る

2010/10/21 18:45

週刊BCN 2010年10月18日vol.1354掲載

 三洋電機(佐野精一郎社長)は、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)市場の活況を受け、「Gorilla(ゴリラ)」事業の拡大に取り組んでいる。11月10日には、実勢価格10万円前後の上位モデル「NV-SD760FT」を発売する予定だ。地上デジタルテレビチューナーなどの高機能を盛り込むことで、「高価格帯商品へのシフトを図っていく」(三洋電機コンシューマエレクトロニクスの大庭功社長)との姿勢を鮮明にした。

大庭功・三洋電機
コンシューマエレクトロニクス
代表取締役社長
 PNDは、2009年の秋頃から、主要メーカーが相次いで価格を抑えた小型・軽量モデルを投入したことで市場が活性化。しかし、販売台数は伸びたものの、低価格商品でメーカーとしてのうま味は小さかった。三洋電機は、ここへきて、その傾向に歯止めをかけようとしている。高価格帯へのシフトを目指してキーワードとしているのが、PNDの「地デジ化」だ。

 同社は、これまでも地上デジタルテレビチューナー内蔵モデルを展開してきたが、ボディの大きさ・重さがネックとなり、ユーザーの反応はいまひとつだった。新製品の「NV-SD760FT」には、小型の地上デジタルチューナー回路を搭載し、地デジ対応と小型・軽量ボディを両立。他社製品との差異化を図った。

 さらに、新モデルを若い女性を中心とする幅広いユーザー層にアピールするために、イメージキャラクターには引き続きタレントの関根麻里さんを起用。「流通からは、関根さんのおかげで店頭が活性化したと聞いている。これからも彼女をどんどん活躍させたい」(大庭社長)と、ユーザーの拡大に期待を寄せる。(ゼンフ ミシャ)
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