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<2002年を占うキーワード10> 4.ユビキタス
2002/01/07 15:00
週刊BCN 2002年01月07日vol.923掲載
IT産業構造に大きな変革 あらゆる場所にコンピュータが浸透
ユビキタスとは、ラテン語の「神はあらゆる所に在る」という意味から、IT業界ではコンピュータがわれわれの生活を取り囲むあらゆるものに組み込まれるという状態をさす。これからの10年間に、地球上の何十億人もの人々が1兆台を越すネット接続機器を利用する時代の到来が期待されている。これがIT産業界の期待するユビキタスコンピューティングだ。
ユビキタス時代はもう始まっている。わが国の携帯電話はすでにネット端末となり、これからはデジタルAV機器、白物家電、電子レンジなどの台所機器、腕時計、玄関チャイム、さらには衣服や靴までコンピュータが組み込まれる時代となる。また、自動車はカーナビやITS(高度道路情報システム)端末を搭載するだけでなく、車全体がエンジン、ハンドル付の「走るコンピュータ」となる。これは「eCar」と呼ばれる。
ユビキタスは、米国主導の技術によるIT産業が日欧主導にパラダイムシフトを起こすという側面から、わが国ITメーカーは大きな期待を抱いている。これまでのメインフレーム、サーバー、パソコンではIBM、ウィンテルなど米国技術がデファクトスタンダードだった。しかし、次世代携帯電話ではNTTドコモなどの日欧規格が、そしてデジタルAVではソニー、松下電器産業などの国内企業連合体仕様「e-プラットフォーム」が世界標準になるのは間違いないからだ。
ユビキタスでは、わが国メーカーが世界を圧倒する「軽薄短小化技術」が最も重要で、わが国メーカーが最も多くの世界特許をもつと期待される「ナノテク」がIT部品業界で覇権を握るようになる。ユビキタス時代は、IT産業構造にも大きな変革をもたらす。これまでコンピュータ主導の業界に通信・AV機器メーカーが参入し、業界の垣根がなくなるというデジタルコンバージェンス(デジタル技術による融合)現象が起きるからだ。(中野英嗣)
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