その他
.NETの進展と日本企業の生き方 選択肢は狭まるのか
2002/09/09 15:00
週刊BCN 2002年09月09日vol.956掲載
マイクロソフトが推進する「ドットネット(.NET)構想」に対し、日本でも徐々に関心が高まっている。同社は8月1日から、ISVを対象にした支援プログラム「.NET Partner Program for ISV」の受付を開始した。出足はそれほどでもないようだが、「まだ道具立てが揃いきっていないので、様子見をしているところが多いようだ。しかし来春にはウィンドウズ.NET Serverも登場する。そうなればフィーバーする」と、OEM営業本部を担当する真柄泰利取締役は先行きに自信を見せる。
真柄取締役によれば、「.NETは10年に一度の大変革」だそうだ。どこがそれほどの変革なのか。同氏の主張はこうだ。「インターネットが入ってきたことで、ソフトウェアの開発環境は大きく変わった。ウィンドウズでは、それなりにインターネット対応を図ってはいるが、基本アーキテクチャーは、インターネット以前に開発されているので、多少つぎはぎ的なところがある。これを最初からインターネットを意識し、つなぐという新しい環境に完全対応していこうというのが.NETだ。DOSからウィンドウズへの移行期以上のインパクトをもたらすと認識している」
具体的には、「.NETを一言で定義すれば、XMLウェブサービスのためのプラットフォームだといえる。このXMLウェブサービスにより、アプリケーションはOSやプログラミング言語の種類を問わずに、インターネット上で通信を行い、データを共有できるようになる」という方向を目指している。とはいえ、.NETは現実にはまだ構想に過ぎず、実際に市場に登場しているのは開発ツールの「Visual Studio .NET」だけである。ただ、この開発ツール、かなりの仕上がりのようで、実際に導入して使っているソフトメーカーの間からは、「開発の生産性が大幅に向上した」、「グループで開発するには最適」などの声が聞こえてくる。「開発効率は10倍は上がった」といった声すらある。 この開発ツールに惚れ込んで、Javaから.NETへ乗り換えようとしている企業もあるようだ。振り返ってみると、DOSからウィンドウズへの移行期において、アプリケーションソフトメーカーの対応はかなりの温度差があった。つまり、率先して対応したところは案外少なく、結果として主要ソフトへのマイクロソフトの進出と寡占という結果を招いたのである。どうも、今回もそうした過程を歩みそうだなという予感がする。
Javaを蹴散らし、Linuxを踏み越えていくことが、業界にとって良いことかどうかの議論は別にして、現実にはその方向が見える。CPUを握られ、OSを握られた結果、日本企業はハードにおいてもソフトにおいても付加価値の極めて少ないビジネスを余儀なくされるようになった。だが、別の枠組みを自らつくり出さない限り、現状の枠組みのなかで生きる道を探さねばならない。おそらく、.NETによりマイクロソフトの市場支配力はさらに強化されよう。そのなかでどう生きていくか。日本企業の選択肢がそれしかないというのは非常に残念だが、その現実を直視し、少しでも有利なビジネスを模索していくしかない
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…