その他
EAIビジネス
2003/08/04 15:00
週刊BCN 2003年08月04日vol.1001掲載
ビジネスプロセスの導入で復権
バブル崩壊とともに蕫一度は死んだとまで言われたEAI(企業内システム統合)ベンダーのビジネスが、BPM(ビジネスプロセス管理)などの新たな切り口を携え、再び日の目を見そうな気配だ。調査会社の富士キメラ総研が6月に発表したEAIベンダー対象の調査では、2003年の国内「EAIマーケット」は450億円、3年後の06年には2倍以上の1020億円に拡大すると予測。EAIベンダー各社は、「社内の部署ごとに点在する情報システムを短期間・低コストで統合するニーズが大企業を中心に高まっている」と、期待を膨らませている。
EAIは、90年代半ばから認知されるようになり、今では大手・中堅システムインテグレータやソフトウェア会社がEAI製品を揃えている。しかし、EAIによって情報システム統合が「劇的に簡単になった」という成功例は、あまり衆目の知るところとならなかった。情報システムの「接続手法の多様性」争いに目を奪われ、EAI製品は高価なものに変貌していたのだ。ところが、最近になって接続問題は「標準化」の波を受け、J2EEやウェブサービスなどの登場で、手軽に利用できる製品に変容した。
こうした動きやBPMの導入、情報システムを介さない「人間系」と呼ばれる企業のワークフローなどを含めた改善手法を取り入れることで、EAIは息を吹き返し始めたようだ。EAI関連のシステムインテグレータであるデュオシステムズの牛山克彦・開発本部バックエンドチーム次長は、「既存の情報システム資源を生かしつつ、BPMを導入することで業務プロセスが分かりやすく見えるようになる。企業側も競争力を高めるIT投資としてEAIを見直し始めた」と、一時の不評を払拭できたと見る。
EAIベンダー大手のウェブメソッドは今年1月、次世代EAI製品となる統合プラットフォーム「ウェブメソッド6」をリリースした。EAIのみならず、B2B、BPM、BAM(ビジネスアクティビティモニタリング)などの機能を一元稼動できる包括的な製品で、日本でもすでに100社以上が導入した。企業が将来的に情報システムをウェブサービスで展開できる拡張性も備え、「日本では、既存のERP(基幹業務システム)を統合する需要が高い」(榎本知佐・マーケティング部長)と、6月に統合デモ・検証環境を提供する「日本ソリューションセンター」を設立。強気の事業展開を進める。
日本アイ・ビー・エム(日本IBM)も、「企業の情報システムの『改革マインド』は高い」(伊藤かつら・ソフトウェア事業部クロスブランド事業推進プロジェクト推進部長)と、EAIマーケットを重視。アプリケーション統合ミドルウェア「ウェブスフィア MQ」を中心にBPMやBAM、コンサルティングなどの機能を強化した統合インテグレーション分野の再構築を進める。
あるメーカー系システムインテグレータの担当者は、「既存の情報システムを生かし、ERPより安く、有機的な統合が可能になった」と、ここ数年のEAIの変貌ぶりを評価する。EAIは、企業の中で業務をスムーズに展開する上で必須の用途になりつつある。スピード経営が求められるなか、リアルタイムで経営情報を把握するための情報システム統合や戦略的なビジネスプロセスの構築ニーズは高まる一方で、この波に乗れないベンダーは淘汰の道をたどる。 谷畑良胤●取材/文
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…