その他
ハードと組み込みソフトを一体で
2005/11/21 14:53
週刊BCN 2005年11月21日vol.1114掲載
生産管理に新たな統合手法
クラステクノロジー(四倉幹夫社長)は、オリジナル開発モジュール「統合化部品表」をベースにした生産管理システムを来年度(2007年3月期)、新たに40─50事業所に納入する見通しだ。
「統合化部品表」が注目を集めているのは、ハードとソフトを一元的に管理できる機能を備えているため。とくに最近ニーズの高い組み込みソフトウェアにまで対応していることが評価されている。
来年4月をめどに実施予定のコアモジュールのバージョンアップでは、この一元管理機能を大幅に強化する。こうした競合ベンダーとの差別化を図ってきたことで、今年度上期末で累計納入実績約100事業所を達成している。
製造業向けの生産管理システムは、これまではハードウェア部品の管理に軸足を置く傾向が強かった。しかし、電子機器や自動車などのハイテク製品を中心に組み込みソフトウェアの価値が急速に高まっており、生産管理システムにもハードとソフトを一元的に管理する機能が求められていた。
クラステクノロジーでも、組み込みソフトを管理する機能を装備してきたが、次回のコアモジュールのバージョンアップでは、組み込みソフトのバージョン管理やハード部品との最適な組み合わせなどを、統合的に管理できるように機能追加して、ユーザーニーズへの対応を強化する。
とくにソフトの場合は、バージョン管理が複雑で、ハードの小さな仕様変更に合わせて、ソフトもバージョンアップを行う必要がある。こうした点で、ハードとソフトを一体として管理できる意義は大きい。
最近、生産管理の現場では、組み込みソフトの不具合で製品を回収しなければならないというトラブルが増えている。ハードについては部材などの管理を徹底し、品質も一定水準を維持しているにも関わらず、組み込みソフトのわずかな不具合で製品の販売そのものが不可能になる。こうした事態を回避するために、組み込みソフトの管理方法を見直すべきだという動きが、製造業界からも出始めている。
生産工程の手順や保管場所、管理方法などハード部品と同等の重点的な管理が求められており、ソフトとハードの統合的な生産・工程管理は「これからの生産管理システムのトレンドになる」(四倉社長)と予測されている。
クラステクノロジーは、製造業向けに部品を統合的に管理する「統合化部品表」を中核とした生産管理システムで事業を伸ばしてきた。「統合化部品表」は、ソフト・ハードを問わずに統合的に管理する仕組みが備わっているため、組み込みソフト管理の強化は、他製品よりも「容易にできる」と自社製品の強みをアピールする。
今年10月には、国内外に製造拠点が分散するハイテク機器メーカーで生産管理システムを稼働させており、「グローバル展開する製造業への納入実績が急速に増えている」という。
統合化部品表の特性を生かすことで、ハード部分を海外で生産し、組み込みソフトウェアを国内で開発するという国境を越えた製造プロセスであっても、情報共有や、統合的な生産管理が効率的に行えるのが特色だ。
このため、営業面で連携するIBMグループの中国拠点などからの引き合いも増加している。今年9月末時点で累計約100事業所に生産管理システムを納入、今年度下期も約15事業所に納入できる見通しだ。
同社では、今年度の売上高は15─16億円を予想。来年度は前期比3割増のおよそ20億円の売り上げを見込んでいる。 安藤章司●取材/文
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