その他
PCA デルのダイレクト網で拡販 SBS搭載の「オールインワンモデル」
2006/01/30 21:10
週刊BCN 2006年01月30日vol.1123掲載
ピー・シー・エー(PCA、大炊良晴社長)は、業務ソフトウェア「PCA8シリーズ」をデルのダイレクト販売網を利用して供給する体制を構築した。デルのサーバーに「PCA8シリーズ」とマイクロソフトの中小企業向け統合サーバーを搭載した「オールインワンモデル」を今月末から提供。ネットワーク構築の負担が少ない業務ソフト専用モデルとして、中小企業への導入を加速させる。
購入企業にはPCAの関連会社であるケーイーシー(KEC)が導入指導やシステム構築を行い、保守はPCAがサポートする。PCAの販売体制はこれまで、販社を通じたチャネル販売が主体で、ダイレクト販売は同社にとって初めての試み。業務ソフトベンダー各社は新たな販売・流通網の構築を模索してきただけに、今回のPCAの取り組みは大きな“試金石”となりそうだ。
■構築・保守は関連会社で実施
今回の「オールインワンモデル」は、デルのサーバー「パワーエッジ」シリーズにPCAの業務ソフトウェア「PCA8シリーズ」とマイクロソフトの中小企業向け統合サーバー「スモール・ビジネス・サーバー(SBS)」をセットにした。価格は、KECの導入指導や構築、PCAの保守サポートの料金を含め約100万円。デルが見込み顧客にDM(ダイレクト・メール)を送付し、同社のインターネットによるダイレクト販売サイトへ誘導して契約を獲得する。
「PCA8シリーズ」はこれまで、訪販系の販社やハードメーカー系の販社、パソコン量販店などを通じて累計30万社への導入実績がある。今回、デルのダイレクト販売網を利用することで、既存販社からの反発も予想されるが、「デルの顧客層は、既存チャネル販売の客層とは全く異なり競合する心配はない」(折登泰樹常務取締役)として両ルートを併存させていく方針だ。
デルのダイレクト販売網を利用した事例としては、昨年、PCAと競合する業務ソフトベンダー、オービックビジネスコンサルタント(OBC)が「奉行シリーズ」を搭載して販売したが、案件獲得数が思うように伸びていないようだ。
この原因について、OBCは言及を避けているが、PCAでは「OBCの場合は、対象企業が10CAL(サーバー・アクセス・ライセンス)クラスで、比較的規模の大きい企業が対象だった。今回は、2-5CAL程度の中小企業で、対象ユーザーをフォーカスできている」(亀井俊宏営業本部企画部係長)と、自信を見せる。
■中小の業務ソフト市場開拓へ
中小企業は、業務効率を上げるため、情報共有とセキュリティに優れたネットワーク環境で業務ソフトを利用するニーズが高まっている。しかし、このような環境を短期間で簡単に構築できる仕組みは少なく、中小企業へのシステム導入が遅れる原因になっていた。
今回はこうした需要をダイレクト販売方式を利用して取り込もうというのが狙いで、新しい販売モデルとして注目される。
デルは、ISV(独立系ソフトベンダー)のパッケージと、同社のハードウェアを共同で開発して販売する戦略「デルISVアリーナ」を進めている。「今まで、パソコン一辺倒だった顧客が、ビジネス規模の拡大に伴いサーバーやストレージを購入するケースが増えている」(瀬戸弘和デルエンタープライズマーケティング本部エンタープライズソリューショングループグループマネージャ)という。今回、PCAとのアライアンスが成功すれば、「他のソフトベンダーからも同様の申込みが増えるのでは…」(同)との相乗効果を期待している。
ピー・シー・エー(PCA、大炊良晴社長)は、業務ソフトウェア「PCA8シリーズ」をデルのダイレクト販売網を利用して供給する体制を構築した。デルのサーバーに「PCA8シリーズ」とマイクロソフトの中小企業向け統合サーバーを搭載した「オールインワンモデル」を今月末から提供。ネットワーク構築の負担が少ない業務ソフト専用モデルとして、中小企業への導入を加速させる。
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