ミラポイントジャパンがメールアーカイブ専用アプライアンスサーバーの「コンプライアンスボルト」シリーズを今年10月16日から日本市場に投入した。業界初の製品といわれているだけに、需要が見込めるのかどうかに注目が集まる。米国では、すでに4月から販売している。そこで、米国本社のバリー・M・アリコ会長兼CEO（最高経営責任者）に、ワールドワイドでのビジネス状況や、日本市場への期待などについて話を聞いた。

　－メールアーカイブ専用アプライアンスサーバーを発売したが、反応はどうか。

　TCO削減や簡単に管理が可能であることが注目を集めている。日本でも、コンプライアンスやリスク対策の観点から拡販できると手応えを感じている。今後も、メールアーカイブの需要はワールドワイドで高まっていくだろうとみている。

　－ASPがメールアーカイブサービスを提供するケースが出ている。競合するのか。

　対象顧客が異なっているため、競合するとはいえない。しかも、当社はサービスプロバイダがメールアーカイブサービスを提供できるようなビジネスモデルを構築している。例をあげると、英ケーブル＆ワイヤレスと協業し、120万ユーザーに対してサービスを提供している。加えて、日本ではケーブルテレビが当社の製品を導入するケースもある。セキュリティの面から、アーカイブのアウトソーシングに不安を抱いている企業も多いため、アプライアンス製品を導入する傾向が高いといえる。しかし、ニーズが異なるユーザーに対しては、サービスプロバイダとのアライアンスでサービスを提供する。サービスプロバイダは競合というより共存相手といえる。

　－カナダのRIM社が提供している通信機能内蔵の携帯情報端末「ブラックベリー」は、事業拡大に効果をもたらすのか。

　モバイルは事業拡大の重要な戦略の1つと位置づけている。積極的にサービス提供を進めていきたい。実は、RIM社が提供しているメールサービスは、当社の技術を採用している。日本でも、サードベンダーとの協業で、NTTドコモが提供するiモードのサポートを共同で行った。また、今後はメッセージを残さないことからモバイルのウェブメールがでてくるのではないかという見方もある。これに対しても当社は対応していくつもりだ。

　－販売代理店とのパートナーシップについて、どのように考えるか。

　米国以外の国は販売パートナー経由で販売しているため、一段と協調関係を築いていきたい。そのためには、メーカーとして良い製品を開発していくことが使命と考えている。