その他
企業の間で注目を集めるMSPのサービス インテグレータの収益の柱になるか
2012/12/13 14:53
週刊BCN 2012年12月10日vol.1460掲載
MSP(マネージド・サービス・プロバイダ)が提供するサービスが、SMB(中堅・中小企業)の市場で注目を浴びている。とくに従業員数100~300人で、専任のシステム管理者がいなかったり、不足していたりする企業が、クライアント端末の運用管理やセキュリティ、ライフサイクルなどに活用しようと、MSPを求めるようになっていることがその背景にある。
銀行や証券会社など金融業界向けに業務パッケージを提供するインタートレードは、クラウド型MSP「Gadics@IT」を今年10月から提供している。「Gadics@IT」は、クライアント端末にフォーカスし、ぜい弱性の情報収集や適用基準の策定などを行う「PCセキュリティ対策サービス」をはじめ、社内や自宅で社員が業務で活用しているパソコンとモバイルを運用管理する「PC・モバイル運用管理サービス」、パソコンの導入から廃棄までを管理する「PCライフサイクルマネジメントサービス」、社員が活用しているパソコンの情報を一括して収集し、新しいパソコンへのデータ移行を一括して実施できる「Windows 7データ移行サービス」などを用意している。 インタートレードの阿久津智巳・業務執行役員ITソリューション事業本部長兼ビジネス推進室長は、「クライアント端末の管理は手間とコストがかかり、専任のITシステム管理者がいない企業では、例えば総務担当者が本来の業務を遂行できないという事態が生じている。ニーズがあると踏んでサービス化した」という。サービス開始からあまり日が経っていないので、11月下旬の時点ではまだユーザー企業を獲得していなかったが、「サービス開始後、1年間で5000クライアントへの提供を見込む」としている。販路については、「販売パートナーを開拓して提供拡大を図っていく」ともいう。 インテグレータの分野では、日立システムズがアウトソーシングサービスとしてサーバーからクライアント端末、プリンタまでを一貫して管理するMSPサービスを提供したり、NECフィールディングがウイルス対策ソフトをMSPで提供する「iQQsam powered by Kaspersky」というサービスの提供を開始。ここにきて、インテグレータがMSPを提供する事例が増えている。 MSPのサービスは、従来、クラウドサービスを提供するデータセンター(DC)事業者などが、ホスティングサービスの付加価値として提供するケースが多かった。インテグレータは、DC事業者がMSPを提供できるようにネットワークやサーバーなどのシステムを構築するなど、“縁の下の力持ち”としての役割を担っていたといえよう。しかし、MSPのユーザー企業が広がっていることから、今後はインテグレータ自らがMSPを提供することや、もしくはMSPサービスを販売することで、収益を確保する環境が整ってくることが有望視されるようになってきた。(佐相彰彦)
MSP(マネージド・サービス・プロバイダ)が提供するサービスが、SMB(中堅・中小企業)の市場で注目を浴びている。とくに従業員数100~300人で、専任のシステム管理者がいなかったり、不足していたりする企業が、クライアント端末の運用管理やセキュリティ、ライフサイクルなどに活用しようと、MSPを求めるようになっていることがその背景にある。
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