HCI、HPCで国内No.1を目指す

 Lenovoがデータセンター事業の強化に乗り出した。グローバルではインテルで最高情報責任者(CIO)を務めたキンバリー・スティーブンソン氏をシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーに迎えた。一方、国内では、データセンター事業を展開しているレノボ・エンタープライズ・ソリューションズにロバート・スチーブンソン氏を新たなリーダーとして迎えた。データセンター事業を強化する狙いとその取り組みについてキンバリー・スティーブンソン氏に聞いた。(山下彰子)

 これまでLenovoは、IBMから買収したサーバー事業、PC事業を一緒に展開してきた。しかし、「PC事業とデータサーバー事業では、バイヤー、顧客、サポート、パートナーすべてが異なる」(キンバリー・スティーブンソン氏)と話し、よりデータセンター事業に最適な環境を整えるために、今回独立させた。
 
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キンバリー・スティーブンソン
データセンターグループ(DCG)
製品担当
シニアバイスプレジデント

 データセンター事業の重要性について、キンバリー・スティーブンソン氏は「データセンター事業が担うITは、バックオフィスの重要なファンクション。この重要なマーケットにきちんと参加したい」と話す。目標は、国内でNo.1のシェアを奪取することだ。では、どのような戦略を取るのか。

 まず、取り組むのは、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)に代表されるソフトウェアディファインドによるインフラの仮想化だ。Lenovoは数多くの企業とパートナーシップを結び、ソフトウェアディファインドストレージ(SDS)を提供している。例えば、今年4月には米DataCore Software Corporationと協業し、実現したSDS製品「Lenovo Storage DX8200D」を発売した。さらに「ネットワークの仮想化も重要」(キンバリー・スティーブンソン氏)といい、ネットワークのエンジニアリングチームを配置して、技術的な取り組みを始めている。

 なお、国内での販売については、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズのロバート・スチーブンソン氏と取り組んでいく、とした。

 そして第2の取り組みとなるのが、高性能コンピューティング(HPC)だ。HPCの
導入先は、これまで研究所や大学など限定的だった。このHPCをエンタープライズの市場に投入していく。キンバリー・スティーブンソン氏は、「例えば、自動車メーカーが進めている自動運転のソリューションでも、データの分析のために処理性能の高いHPCが使われている。今、AIの登場とともに、エンタープライズ向けのHPCが誕生している」と説明する。研究所や大学のように大型のデータセンターを組むのではなく、一台のHPCラックで特定のアプリケーションを走らせるような使い方が増えていくと予想する。

 こうした製品、ソリューション展開をしていく上で、信頼性が重要になる。キンバリー・スティーブンソン氏は「ソフトウェアディファインドを取り入れるほど、安定した基盤が必要で、信頼性はこれまで以上に重要なファクターとなる。そのため、提供するサービスとサポートが重要なカギだと考えている」とし、今年6月にプレミアムサポートの提供を発表した。専用電話番号で、専任のエンジニアがハードウェア、ソフトウェアのテクニカルな問題に幅広く対応する。エンジニアが対応することで、より的確で迅速な解決ができる。現在は、専任エンジニアの増員も進めているという。