AR CAD Cloudについて中村CEOは、「一番のメリットは開発者ではなくても簡単にAR/VR/MRを使えること」だと話す。これまでは、CADやBIMのデータをAR/VR/MR向けに変換する際、多くの変換ツールを通さなければならなかった。そのため、多大な時間と専門的な知識が必要になり、導入の障害となっていた。
AR CAD Cloudは、さまざまなCAD/BIMデータ形式に対応しているほか、出力先のデバイスもMicrosoft HoloLensに限らない。インプットとアウトプットをユーザーの環境に合わせてカスタマイズできるようにしたことで、「デバイスとサービスがあればどんな人にも使ってもらえる」(中村CEO)世界を実現したという。ソフトバンク C&S ICT事業本部MD本部技術統括部テクニカルマーケティングセンター新規ビジネス課の遠藤文昭・AR/VR/MRソリューション担当プロジェクトマネージャーによれば、「AR CAD Cloudを提案するときに、顧客がもっているCADやBIMのデータを実際に変換し、MRでデバイスを通して3Dで確認していただくことが簡単にできる。『CADデータをこんなふうに見られるんです』という提案時のインパクトはかなり大きい」とのことで、ドアノックツールとしても有効だとみている。