小規模事業者向け小口・短期のオンライン融資サービス事業を手掛けるアルトア(岡本浩一郎社長)は、サービス開始から1年が経過した12月6日現在、累積の融資額が4億600万円、融資の累積実行件数が257件に達したことを明らかにした。また、従来は法人向けのみだったオンライン融資サービスの対象を個人事業主にも拡大すると発表した。岡本社長は、「短期・小口の資金ニーズが大きいことは疑いようがなく、借り手である事業者にこれまでにない利便性を提供していることに対して高い評価をいただいている」と力を込める。

岡本浩一郎
社長

 同社は弥生と親会社のオリックスが共同で設立し、岡本社長が弥生の社長と兼務する形で経営の舵取りをしている。弥生が持つ財務会計アプリケーションのビッグデータとオリックスの与信ノウハウにAI技術を組み合わせた新しい与信モデルが売りだという。この与信モデルを活用してアルトアが運営しているオンライン融資サービスは、従来、「弥生会計」ユーザー(「弥生会計 オンライン」のユーザーは対象外)のみが利用可能だったが、今後は「やよいの青色申告」のユーザーも同サービスを利用できるようになる。岡本社長によれば、「弥生のユーザー調査では、法人のうち85%は短期資金のニーズがあるが、その中には金融機関にアプローチしていない『断念層』『諦め層』というべき法人が32%弱存在する。個人事業主ではこの層がさらに拡大して45%近くになる」という。時間と手間がかかるために必要な時に資金を調達できないという課題をもつ借り手を救うソリューションとして、アルトアのオンライン融資サービスの間口を広げた形だ。

 今後は、同サービスの対象を弥生のクラウド製品や他社会計ソフトユーザーにも拡大する計画。「サービスの認知度向上につれて融資の申し込みは右肩上がりで増加」(岡本社長)しており、成長ペースをさらに加速させたい意向だ。また、アルトア自身がオンライン融資サービスを展開するだけでなく、アルトアの与信エンジンを核にしたオンライン融資サービスのためのシステムや融資業務運営の支援業務などをサービスとして金融機関に提供する「LaaS(Lending as a Service)」も2019年に本格化させる予定だ。来春に1行、来年中に5行でアルトアのLaaSを活用したオンライン融資サービスの開始を目指す。(本多和幸)