ワークデイ(鍛治屋清二社長)は6月25日、日本IBMとリセラーパートナー契約を結んだと発表した。もともと日本IBMはワークデイのHCM製品の導入などを支援するサービスパートナーではあったが、今回の契約により同社HCM製品の再販が可能になり、コンサルから販売、導入、運用支援までワンストップで手掛けることができるようになった。

 ワークデイはHCMに強みを持つクラウドERPベンダーである米ワークデイの日本法人。同社はグローバル共通の戦略として、直販で大企業をメインターゲットに顧客を開拓してきた。しかし昨年10月に就任した鍛治屋社長は「日本市場では間接販売が必要だ」として、本社の経営陣に特例を認めさせ、国内のパートナー網整備に取り組んできた。そうした経緯もあり、日本IBMとのリセラー契約は、ワークデイにとって現在のところ世界で唯一の事例だという。

 IBMはグローバルでワークデイと戦略的パートナーとして協業しており、日本法人を含む世界101カ国で30万人以上がワークデイのHCM製品を活用する世界最大級のユーザーでもある。日本IBMの我妻三佳・執行役員は、「ユーザーとしてワークデイを深く知っていることは顧客への提案での説得力にもつながる。ワークデイソリューションをワンストップで提供できるようにすることも日本市場で強く求められていた」と、リセラー契約の意義を強調する。

 ワークデイの鍛治屋社長も日本IBMの営業力に大きな期待を寄せる。「日本IBMは日本の多くの大企業に太いパイプがあり、キャズムを超えてアーリーマジョリティーやレイトマジョリティーにリーチしていくことも可能になる」として、近い将来、日本市場での売上高の半分はIBMの再販案件が占めることになる可能性もあると見ている。

 さらに同社は、2020年に財務会計製品や中堅市場向けHCM製品も日本市場に投入する予定で、ここでも間接販売網を活用する方向で検討を進めている。米ワークデイは昨年、クラウド業績管理ソフトの米アダプティブ・インサイツを買収。アダプティブ・インサイツの再販パートナーは既に国内に30社ほど存在するという。同社の財務会計製品は中堅企業がメインターゲットになっていることもあり、中堅企業特化型HCMと合わせて、アダプティブ・インサイツのパートナーに間接販売を担ってもらう構想だ。(本多和幸)