クレオ(柿崎淳一社長)は9月からクラウド型経営分析ツール「Success MarK」の提供を開始する。同ツールはデータの加工や可視化、分析、対策の立案までを自動化するもので、ユーザーの戦略的な意思決定を支援する。

(左から)平田恵輔部長、石井洋征氏

 近年、企業が持つさまざまなデータを分析・活用するデータドリブン経営に注目が集まっている。ソリューションサービスカンパニー マーケティング統括部プロモーション部の平田恵輔部長は「業界外から新たなプレーヤーが参入し、既存のビジネスモデルを一変させる例が増える中で、これまでのKKD(経験、勘、度胸)に頼っていた経営が通用しなくなっており、実際の数値に基づいた意思決定へのシフトが必要になってきている」と語る。
 

 しかし、「実際にデータドリブン経営を実践できている企業は多くない」と平田部長は強調する。「データアナリティクスにおいて、大企業では専門の部署ができたり、中小企業では経営者自身が数字を学んでいる場合もあるし、お金を出して外注するという選択肢もある。ただ、そういった対応ができる企業は限定的」だという。特に中小企業では人材や予算の不足により“KKD”に頼らざるを得ないケースは多い上、レポート作成の業務などではExcelや紙をベースとした手作業で行っている場合もある。

 Success MarKは経営分析を自動化することで、こういった課題を解決する。ここでいう経営分析とは、予実管理や財務分析といった経理・会計業務に属するものを指し、そこにおけるBusiness IntelligenceやBusiness Analyticsまで(図参照)をSuccess MarKが担う。ユーザーはデータ加工に時間をかけることなくグラフィカルなレポートが作成でき、データ分析に精通した人材を介さずともデータから知見を得ることができる。Success MarKから提案されたプランを選択することで、データに基づいた戦略を実行できるようになるという。

 Success MarKが提案する対策プランは、経営コンサルティング企業との協力をもとに独自で開発したアルゴリズムによって自動で作成される。平田部長は「経理・会計での分析と問題に対する対策にはある一定のロジックが存在する。このサービスではBIツールと違い、経理・会計に機能を絞った。分析できる領域は狭まったが、専門的なノウハウが必要になるBusiness Analyticsまでを自動化することが可能になった」と仕上がりに自信を見せる。

 また、データ加工から対策立案までのSuccess MarKの基本機能は無償で提供する。今後、同業他社の傾向を基にした対策案など高度な機能を実装し、これらを有償オプションとして提供する考え。まずは1年間でユーザー数1000社を目指し、ユーザーデータが集まり次第、順次有償の機能を追加していく。

 ソリューションサービスカンパニー マーケティング統括部事業企画部の石井洋征氏は「直近では、他社のクラウド会計システムとのAPI連携を考えている。また、ユーザー数が増えれば業種業態ごとの傾向も分かってくる。将来的には業種業態に合わせたプランを無償サービスに含めて提供していきたい」と語る。まずは中小企業を中心にユーザーを獲得し、機能を追加するとともに大企業までターゲット層を広げていく考えだ。(銭 君毅)