米デル・テクノロジーズ(デル)は今年5月、年次イベント「Dell Technologies World 2021」で、同社の全製品・ソリューションを“as a Service”モデルで提供する「APEX」の詳細を明らかにするとともに、本格展開のフェーズに入ることを発表した。インフラ製品やPCなどハードウェア製品の販売を主軸としてきた同社がas a Serviceへの注力姿勢を鮮明にしたことは、チャネルパートナーのビジネスに与える影響も大きい。今後のパートナーエコシステム戦略について、アジア太平洋地域のチャネルビジネスを統括するティアン・ベン・シニアバイスプレジデント(SVP)と日本法人の入澤由典・常務執行役員パートナー事業本部長が週刊BCNの取材に応じた。(本多和幸)

パートナーの変革を支援
報酬面での優遇策も

 APEXは昨年10月に開かれた「Dell Technologies World 2020」で「Project APEX」としてコンセプトが発表されたが、5月のDell Technologies World 2021では「Project」の冠が取れ、実際に顧客に提供するサービスとして、具体的な機能などが紹介された。

 製品の売り切りではなく従量課金型の“サービス”としてデルの製品を提供するプログラムがこれまでもなかったわけではない。特にストレージは国内市場での実績も豊富だという。APEXでは、サービスとして提供する範囲を同社の全製品・ソリューションに拡大し、既存サービスも含めて統一のブランドに整理した形だ。

 実際には段階的にサービスラインアップを拡充していく方針で、まずは調達・契約から稼働後の管理など全てのサービスのインターフェースとなる「APEX Console」を提供するほか、ストレージの「APEX Data Storage Services」、ハイブリッドクラウドやプライベートクラウド環境をデルが提供する「APEX Hybrid Cloud」「APEX Private Cloud」などをリリース。日本でも近く提供を開始する予定だ。サーバーやPCなどのサービス提供も順次開始する計画だという。また、これに先駆け、大手データセンター(DC)事業者である米エクイニクスとグローバルでパートナーシップを結び、APEXを世界各地のエクイニクスのDCから提供する体制も整えた。