モバイル端末管理(MDM)ソリューション「CLOMO」を提供するアイキューブドシステムズは6月、コーポレートブランドを刷新し、新たな企業ロゴマークやブランドコンセプトを発表した。新ブランドの下でのマーケティング活動を開始し、人材採用を強化したほか、向こう20年ほどの長期を見通した新規事業の模索も行っていくとしている。
同社はソフトウェアの受託開発で2001年に設立。10年に自社商材としてリリースしたCLOMOがモバイル端末の普及とともに成長し、国内MDM市場で高いシェアを獲得している。20年には当時の東証マザーズに上場。業績は堅調に推移しており、上場以降2期連続で増収増益となっている。
佐々木勉社長CEOは、会社設立時を第1創業期、受託開発からCLOMOへの事業転換を第2創業期、そして上場後の現在を第3創業期と位置づける。佐々木社長は「CLOMOでもまだまだ期待に応え切れていない部分があるので継続的に開発やサポートを強化していくが、CLOMO事業だけにとらわれずにチャレンジをしなければいけない時期だと考えている」と述べ、MDMだけにとどまらない事業展開を視野に入れ、企業ブランドの刷新を行ったと説明する。
佐々木 勉
社長
新規事業の具体的な内容は明らかにしていないが、既存のCLOMOユーザーに新たな価値を提供できるビジネスの開発に取り組むとし、職場環境の改善や従業員の健康増進につながる製品・サービスなどが想定される。CLOMOの強化および新規事業開発のため採用を強化しており、6月には本社を置く福岡市の交通機関を中心に、大規模な広告展開を行った。
また、7月に名古屋と札幌にオフィスを開設したほか、今年中に仙台にも拠点を設け、既存のオフィスと合わせて営業地域を全国に拡大する。顧客や販売パートナーに対するサポートを強化するとともに、新たなパートナーシップも各地で構築していきたいとしている。(日高 彰)