宇野照夫が業務ソフトウェアメーカーであるピー・シー・エー(PCA)に入社したのは1998年。学生時代は、アメリカンフットボールの部活動で、Excelなどを駆使して相手チームの過去のプレー情報を入力。蓄積した情報を分析して戦略を立てていた。
「会計ソフトとはどのようなものなのか、まったくわからずに入社した」。決断の理由は、当時のPCAのベンチャー企業らしい雰囲気に惹かれたから。入社後はネットワーク事業部に配属された。それも、ネットワーク製品の問い合わせに対応するサポート部隊。営業をやりたいと思っていた宇野にとっては、ほとんどが営業に配属された同期生がうらやましかった。
「クレーム対応が大変だった」。だが、そのぶん、やりがいはあった。今では、技術力とコミュニケーション力を磨くことができた貴重な経験となっている。
2001年、PCA初となるERP(統合基幹業務システム)「PCA Dream21」の発売は、宇野にとっての転機となった。販売ノウハウがなく、手探りで売るという状況にあって、現場で集めた情報を開発部門に伝える営業支援部隊に加わったのだ。
店頭でのパッケージ販売が主流だった頃を知っている営業担当者にとっては、勝手が違う。ERPの提案型営業を浸透させる必要があった。宇野は理解を得るために根気強く説明に回った。「結局は信頼関係。営業支援の積み重ねで理解してもらえる」。
「ストレスをそれほど溜めないタイプ。楽しみながら仕事ができる」という宇野。逆境でも常に前向きな姿勢を崩さない人柄が、自らを助けているようだ。(文中敬称略)
プロフィール
宇野 照夫
(うの てるお)1975年9月22日、東京都生まれ。98年4月、ピー・シー・エーに入社。ネットワーク事業部でネットワーク製品のサポートと企画・提案に従事する。01年、同社初のERP「PCA Dream21」の立ち上げに参画。現在は「PCA Dream21」の提案・導入支援業務に携わっている。