日本システムデザイン(NSD)の鬼丸真平が、クラウドサービス事業を立ち上げるきっかけになったのは、ある事業を任されて、盛大に失敗したことにあった。
中国のネットビジネスが急拡大したことを受けて、日本から中国へ商品を供給する、いわゆる「越境EC」事業を手がけた。ところが、中国側の規制強化であえなく頓挫。このとき、業務システムにSalesforceを採用したことが、のちのクラウドサービスビジネス参入のきっかけとなる。
鬼丸が中心となり、Salesforceの基盤上に人材や不動産、顧客などのマッチング処理を行う独自のアプリケーションを開発。“マッチング機能”という付加価値をつけることで、クラウドサービスという分野で新たなビジネスの創出につなげた。
鬼丸自身の機転のよさもさることながら、NSDの「失敗を積極的に評価する企業文化」も後押しした。「失敗したのは仕方ない。じゃあ、次、何やろうか」と、上司や先輩から声をかけられる。実は、上司や先輩も、鬼丸以上の大きな失敗やそれと同じくらいの武勇伝がある強者ばかり。ときには会社が傾きかけたこともあるという。それでも失敗を恐れない。
会社を成長させるには、新しいことにどんどん挑戦しなければならない。しかし、挑戦には失敗がつきものだ。「失敗しても腐らず、その経験を次のビジネスに生かせる職場。その雰囲気がこの会社はある」。大きな失敗を乗り越え、クラウドサービス事業が軌道に乗り始めた今だからこそ、NSDが培ってきた「失敗を積極的に評価する企業文化を大切にしたい」と改めて思う。(敬称略)
プロフィール
鬼丸真平
(おにまる しんぺい)
1980年、鹿児島県生まれ。03年、鹿児島大学理学部卒業。同年、日本システムデザインに入社。システムエンジニアを経験したのち、中国越境EC事業の立ち上げに参画。その後、Salesforceを活用したマッチングシステム「マッチングコーディネータ」を担当。Salesforceを中心とするクラウドサービス事業部門を統括している。