
やりたいことが日々、どんどん溢れてくる。年末年始にマレーシアでバックパッカーをした。昆虫の生態系に触れたところ、昆虫に対する興味が高まり、いつか新種を探すため、山に入ろうと思っている。自然の保護にも関心があり、海に浮かぶゴミベルト問題に取り組みたいと思っている。やりたいことを全部やろうとすると、時間がまったく足りない。
木村は子どもの頃から好奇心が旺盛だった。とくに見たことのない景色に惹かれ、サバンナの風景や動物たち、そうした映像を見るのが好きだった。アメリカ軍人と接し、英語が身についたら海外に興味が湧き、海外で生活したら世界中に行きたくなった。一つ段階を上がるごとに木村の視野は広がり、興味、関心を持てるものが増える。新たに興味が湧いたものに向かって全力で進む。そんなことの繰り返しだった。
自然や世界に向いていた木村の好奇心がビジネスに向いたのはEMCジャパンに入社してからだ。メンターシップ指導を受けたとき、チームメンバーのよさを引き出すことで一人では到達できない次の段階に進めることを知った。そこで見える景色、発見するであろう新しいものを、木村は知りたくなった。そして周りを巻き込む力を身につけた。まだ30代と若手ながら、社長や本社のバイスプレジデントまで巻き込み、大型プロジェクトを成功させた。
木村を突き動かす原動力は好奇心、そして探求心だ。これがある限り木村の視野は広がり続け、新しいものを発見し、そしてやりたいことは増え続けるだろう。動物、自然、そしてビジネス。「やりたいことが多すぎて、一日30時間あっても全然足りないんですよ」と木村は笑う。(敬称略)
プロフィール
木村紳也
(きむら しんや)
1987年2月、青森県三沢市生まれ。2005年、青森山田高校卒業後、米軍基地・三沢飛行場で関連業務に2年間従事。オーストリアで10か月のワーキング・ホリデーを経験後、11年にモルガン・スタンレー証券、12年9月にEMCジャパンに入社。16年には米国本社で、未来のリーダー育成トレーニングを8週間受ける。現在は慶應義塾大学経済学部通信教育課程を受講しながら、通常業務のほか、パートナーアライアンス強化戦略、市場開拓戦略などを手がける。