働き方改革のイベントが相次ぐ多くの参加者で賑わう
働き方を変えることに興味を示す企業が多いことから、ITベンダーのなかで働き方をテーマとしたイベントが相次いでいる。ここでは、多くの参加者で賑わっていたカンファレンスやセミナーを紹介する。
Sansan
テーマは「働き方進化論」ものごとをシンプルに
Sansanの寺田親弘社長は
自社カンファレンスで、
名刺管理で人をつなげる
重要性を説いた
Sansanは、プライベートイベント「Sansan Innovation Project 2017」を東京と大阪で開催した。テーマは「働き方進化論」だ。
「KEYNOTE」の冒頭には、寺田親弘社長が登壇。「ものごとをシンプルにすることが働き方を変えることにつながる」と前置きしたうえで、それを実現するのが名刺管理サービスの「Sansan」であることをアピールした。
現在、Sansanを導入している企業は5500社以上。さまざまな業界、さまざまな規模の企業が利用している。その多くが、単に名刺をデジタル化して管理するというだけでなく、「企業と人を統合管理するために利用している」(寺田社長)という。企業名や名前、役職だけでなく、名刺には多くの情報が入っている。「社内で共有すれば、ビジネスの出会いをシンプルにできる」としている。
イベントのテーマに伴って、スポンサーのセッションも働き方を進化させる取り組みを参加者に訴えていた。セッションもほぼ満席で、多くの企業が働き方を変えることに関心が高いということを垣間見ることができた。なお、Sansanでは経営者や社員を含めてオフィスワーカー(1035サンプル)を対象として、働き方改革に関する実態調査を実施している。「働き方改革は必要ですか」問いに対して、「必要」と答えたのが83.3%だったが、そのうち65.5%がまだ取り組めていないという結果だった。
マネーフォワードなど3社
副業に関する知識の習得へITベンダー3社がセミナー
マネーフォワードとクラウドワークス、ビザスクの3社は、「副業入門ノウハウセミナー」と称してセミナーを開催した。
「副業入門ノウハウセミナー」のパネルディスカッションでは、副業の課題や展望について議論
セミナーは、副業の実態や必要な準備などのノウハウを紹介するというもの。企業担当者向けの情報提供では、「社内の副業推進に向けた課題とこれからの展望」と題してパネルディスカッションを実施。パネラーにサイボウズの青野誠・人事部マネージャー、クラウドワークスで「ハタカク!」を担当する人事部の居村雅典氏、モデレータにHARESの西村創一朗代表取締役が登壇した。
「副業の解禁による社員の生産性」に対して、青野マネージャーは「生産性は減る可能性はあるが、キャリアの選択肢が広がる。評価と実績の連動が重要」と説明。居村氏は、「社員のスキルアップにつながり、企業の成長にもつながる」と述べた。また「副業する社員の労働時間」については、「本業でリモートワークで業務できるなど、両立できる環境を構築することが重要」(青野マネージャー)とし、「社員がセルフマネジメントできる体制を整備することが重要」と訴えた。