ITインフラ市場で、外資メーカーがパートナー戦略を強化している。デル・テクノロジーズは、生成AIへの活用などを見越してコアビジネスであるサーバーとストレージの販売で新規顧客の獲得を推進。日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、従量課金制の製品を軸に拡販を進め、オンプレミスも含めた一体的な管理運用を提案している。両社ともに、割合が高まる見込みのas a Service形態での提供を注力分野に挙げる。国内での成長に向けてどのようにパートナー向けの支援を拡充しているのか、最新の取り組みをまとめた。
(取材・文/堀 茜)
デル・テクノロジーズ
ストレージは直販を原則禁止
サーバー、ストレージ、PCの販売を主力とするデル・テクノロジーズは2023年8月、ストレージ製品の販売パートナー向けの方針として「Partner First Strategy for Storage」を打ち出した。日本市場におけるストレージの間接販売比率は8割強と既に高い水準だが、それをより強化し、グローバルで調達方法を統一しているなどの事情がある一部顧客を除いて、99%を間接販売とする考えだ。パートナー事業本部長の入澤由典・常務執行役員は「当社の営業に対して、直販は禁止するという強いメッセージを出した。当社がより間接販売を重視するという姿勢に、パートナーからは好感を持っていただいている」と語る。特に注力するのが、新規顧客の獲得だ。パートナーが新規顧客に販売した場合のインセンティブを引き上げ、販売増につなげている。
サーバーなどのITインフラは、5年をめどにシステムを刷新するというビジネスモデルが長く続いたが、同社ではリカーリングビジネスの需要拡大と利益率の高さへの理解が高まったことで、パートナー各社の間では、サブスクリプション型商材の営業活動に対する評価やインセンティブなどの制度が整ってきたとみる。as a Serviceのインフラを販売する体制や、顧客側のマインドが整備されてきたことに加え、同社ではITインフラをクラウドライクに運用できるツールをGreenLakeのプラットフォーム上で展開していることを強みとして説明。「ファイナンシャルモデルに加え、技術支援という両輪がうまく回り出している」(田中常務)と好感触を得ている。
ITインフラ市場で、外資メーカーがパートナー戦略を強化している。デル・テクノロジーズは、生成AIへの活用などを見越してコアビジネスであるサーバーとストレージの販売で新規顧客の獲得を推進。日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、従量課金制の製品を軸に拡販を進め、オンプレミスも含めた一体的な管理運用を提案している。両社ともに、割合が高まる見込みのas a Service形態での提供を注力分野に挙げる。国内での成長に向けてどのようにパートナー向けの支援を拡充しているのか、最新の取り組みをまとめた。
(取材・文/堀 茜)
デル・テクノロジーズ
ストレージは直販を原則禁止
サーバー、ストレージ、PCの販売を主力とするデル・テクノロジーズは2023年8月、ストレージ製品の販売パートナー向けの方針として「Partner First Strategy for Storage」を打ち出した。日本市場におけるストレージの間接販売比率は8割強と既に高い水準だが、それをより強化し、グローバルで調達方法を統一しているなどの事情がある一部顧客を除いて、99%を間接販売とする考えだ。パートナー事業本部長の入澤由典・常務執行役員は「当社の営業に対して、直販は禁止するという強いメッセージを出した。当社がより間接販売を重視するという姿勢に、パートナーからは好感を持っていただいている」と語る。特に注力するのが、新規顧客の獲得だ。パートナーが新規顧客に販売した場合のインセンティブを引き上げ、販売増につなげている。