ソリトンシステムズ　グループウェアなどでさらに拡大を目指す
『ID Admin』で現実に即したID統合管理を

■管理・運用工数を低減し、確かな認証基盤の確立を

　新会社法や日本版SOX法などにより、上場企業だけではなく、グループ企業や上場企業と取引のある企業にまで内部統制の整備が求められており、多くの企業が内部統制の整備に取り組もうとしている。そのようななか、ITシステムの基盤ともいうべき認証基盤の確立を実現するID統合管理が注目を集めている。

　実際、多くのベンダーからID統合管理を実現するソリューションが提供されているが、導入コスト・運用負担などが障壁となり、導入したくてもできないという企業も多い。「特に、ID統合管理は、基盤に近い部分を受け持つため、非常に重要なソリューションとして検討されるお客様が多いように感じています」と、事業開発本部・プロダクトマーケティング部の目黒学主任は語る。

　同社が提供している『ID Admin』は、注目されている「ID統合管理」ツールの1つで、管理者用クライアントに管理マネージャーをインストールすることでID統合管理が実現できる。運用方法は、人事データベースが保持する基本的な情報をスケジュール通りに『ID Admin』のデータベースに反映させ、取り込まれたユーザーIDは自動的に登録・変更・削除される、という仕組みだ。また、部署・ロールごとのポリシー作成や定期的に監査の実施やレポート出力する機能が実装され、内部統制対策強化としても有効である。

　このように『ID Admin』は、これまで手作業で入力していたユーザー情報を統合管理し、管理者の管理工数を大幅に低減すると同時に、セキュリティ対策や企業システムの認証基盤の確立を支援するソフトウェアである。『ID Admin』は、前身の『User Admin』でLotusDominoやActiveDirectoryなどのユーザー管理の分野で10年以上の実績を重ねており、信頼のあるソリューションとして、顧客企業の心をつかんで離さない。商談などでも多くの顧客が『ID Admin』を結果として選択している。

■連携を視野に入れ、市場のすそ野を広げる

　『ID Admin』は、標準対応しているディレクトリ以外の社内業務システムやグループウェア内のユーザーIDを一元管理するために「プラグイン開発機能」を標準実装している。これは、「プラグイン開発キット（SDK）」としてシステム構築・販売会社向けにも提供され、さまざまなシステムとの連携を可能にしている。

　08年2月には、グループウェアの「ガルーン２」（サイボウズ）との連携も発表され、グループウェア市場を視野に入れた展開を行う。「特定の社員のみが利用する業務アプリとは異なり、グループウェアは社員全員が活用しているケースが多いと思います。そのため、IDの管理は非常に煩雑になります。ガルーン2の販売パートナー様は、同時に弊社のパートナー様である場合もあり、今回の連携で、既存の販売体制をそのまま活用してご提供していくことができます」（目黒主任）。『ID Admin』は、シングルサインオンなどが実現可能なICカード認証ソリューション「SmartOn」やオールインワン認証アプライアンス「Net'Attest EPS」などの自社製品はもちろん、外部ソリューションとの連携を強化・拡張していく予定だ。この展開により、多くの企業の課題を解決し、新しいビジネスチャンスを生み出すだろう。

ソリトンシステムズ＝http://www.soliton.co.jp/

（週刊BCN　2008年3月10日号掲載）