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<応研特集(下)>より厚いパートナーフォローを東京本社で実現

2008/05/26 19:56

週刊BCN 2008年05月26日vol.1236掲載

パートナー、顧客、応研の全てにプラス効果
パートナー製ソフトとの連動が
新しいソリューション拡充を実現

 大臣シリーズは、パートナー企業(ODDSパートナー)が開発したソフトとの連動機能に優れていることが大きな特徴となっている。応研にとってパートナーが開発したソフトとの連動を実現することで、自社にはないノウハウを持ったソリューションを揃えるチャンスとなる。一方、これまで独自にソフトを開発し、特定地域でソフトを提供してきた企業にとっては、新しい販売チャンスを得る機会となる。

 大臣シリーズの特徴として、パートナー製品との連携によって、様々なソリューションを構築することができ、機能を向上することができる。

 「パートナー様のソフトとの連動は決して珍しいことではありません。しかし、大臣シリーズは根本的に自由度が高く、他社ソリューションとの連動もより深く行えるところが、大きな強みとなっています」とソフトウェア事業本部 ソリューション&カスタマービジネス部 リーダー 坂元秀光氏は説明する。

 大臣ERPシリーズには、「OHKEN Direct Database Server=ODDS」という独自モジュールが搭載されている。この独自モジュールを介して、大臣のプログラムと、他社が開発したソリューションの連携が可能となる。

 「かつて、お客様からは、『こんな機能が欲しい』といった新しい機能の搭載要望が多くありました。しかし、現在のようにソフトウェアの機能が成熟し、お客様のニーズも多様化した結果、Aという機能を必要とするお客様もいれば、全く必要としないお客様もいる。メーカーが全ての機能を作り込むことが、お客様の望みとは限りません。新しいお客様のニーズに対応していくためには、当社が基本部分を作り、ODDSパートナー企業が開発したソフトを必要に応じて加えるのもひとつの方法です」(坂元リーダー)。

 特に業種に特化した機能は、開発する側にノウハウが必要だ。応研は建設業、医療法人、社会福祉法人、公益法人などの業種向けソフトを開発しているものの、さらに多くの製品を開発するには新しい業種ノウハウを獲得する必要がある。低コストで、すばやく様々な業種ソリューションを揃えるためには、応研自身が新たなソフトを作るよりも、以前からその業種向けソリューションを開発してきたパートナー企業と連携するほうが、結果としてユーザーにとっては望ましい。

 実際、ODDSパートナーとの連携を強化したことで、これまでパッケージソフトの導入が難しいといわれてきた販売管理ソフト「販売大臣ERP」の販売本数が増加したという。また、「独自でソリューションを開発してきた企業にとっても、ODDSパートナーとなることはメリットがある」と坂元リーダーは話す。

 「従来、ソフトのバージョンアップはメーカー側の都合で実施することができました。しかし、現在のようにセキュリティ対策が必須となっている時代には、OSに新しいセキュリティパッチが当たった際には、アプリケーションメーカーも対応が必須となる。パッケージソフトメーカーにとっても、これまで手組みソフトを作ってきたソフト開発会社にとっても厳しい時代といえるでしょう。当社は、セキュリティパッチ対応のノウハウを持っているので、パートナー企業をサポートしていくことができます」

 これまで独自でソフト開発を行ってきた会社にとって、応研のようなパッケージソフトメーカーは、「競合相手」と認識されてきた。しかし、「これからは競合ではなく、手を組んでウィン・ウィンの関係を築くことができるパートナーと認識して欲しい」という。

 パートナーとの連携によるビジネスの拡大は、現在開発中の新製品でより鮮明なものとなる。

 「新製品は中堅企業をターゲットとした製品となっています。中堅企業向けに製品を開発してきたパートナー企業との連携によって、これまで手組みソフトを利用してきた企業に、パッケージソフトの良さをアピールしたい。ただし、その際にはパッケージは不自由と感じられてしまっては導入がうまく進みません。これまでのパッケージ製品では考えられない自由度の高さと、パッケージならではの容易さを実現するために、お客様の実態を知り、技術力をもったパートナー企業が必須」と坂元リーダーは強調する。

 既存の大臣シリーズでの連携には一段と拍車をかけ、新製品においてもパートナーの声を反映させながら、さらに製品の完成度を高め、開発を進めていく方針だ。

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外部リンク

応研=http://www.ohken.co.jp