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<セキュリティソリューション特集>管理・運用工数の削減が大きなテーマに(下)

2008/06/09 19:56

週刊BCN 2008年06月09日vol.1238掲載

ぷらっとホーム
NACやモニタリングなど活用範囲は広い
ソフトウェアの「アプライアンス化」で幅広い導入提案

手のひらにのる
マイクロサーバの実力


 生産性や業務効率の向上といった企業課題を解決するためのソリューションとして、多くのソフトウェアが導入・運用されるなか、ソフトウェアの「アプライアンス化」に注目が集まっている。

 ソフトウェアベンダーやSIerが、ソフトウェア形態のみでサービス提供するためには、ハードウェアやOS、その他アプリケーションとの関連など、導入環境に合わせた検証が必要である。またこの場合、インストールをはじめとした初期設定にかかわるサポート、不具合発生時における切り分け作業や対応などの問題も必須となる。ソフトウェア形態のみでのサービス提供では魅力的なソフトウェアを開発しても、数多くの障壁を越えなければ提供できないのである。

 しかし、アプライアンスに適したサーバハードウェアにソフトウェアをインストールして「アプライアンス化」できれば、顧客の導入環境に依存することなく、さまざまな提案が可能となる。導入・運用の手間が大幅に軽減できるため、そのメリットは大きい。

ハード・OS・開発環境まで
トータルで提供


 ソフトウェアの「アプライアンス化」を支援するのが、ぷらっとホームが提供しているマイクロサーバだ。同社のマイクロサーバは、ソフトウェア開発者の視点で企画・開発された製品で、ハードウェア・OS・開発環境というシステム全体をトータルで提供する。

 「当社では、数年ほど前から手のひらサイズのマイクロサーバ『OpenBlockS 266』を提供してきました。現在では、ポート数も多く、PoE受電可能な『OpenMicroServer』もラインアップしています」と、製商品事業本部・商品戦略部・営業技術課の木村友則課長は語る。マイクロサーバのOSには、ぷらっとホームが開発・維持・配布を行っている独自のディストリビューション「SSD/Linux」が採用されている。安定性を重視し、標準的なライブラリを利用しているため、手間をかけず、アプライアンス化することができる。アプライアンスの実装手順の情報やコンパイル済みアプリケーションなども無償で公開/配布されている。

障害が少なく
手厚いサポートも重視


 同社のマイクロサーバは、シリーズ累計の出荷台数が4万台を超え、非常に多くの導入事例を持ちながらも、トラブルらしいトラブルはない。その理由は、特徴的なハードウェアにある。

 マイクロサーバは、24時間365日連続稼働が可能で、低発熱・低消費電力・高耐久性を実現。基板は密閉性の高いケースに守られており、堅牢な作りとなっている。ファンやハードディスクなど、故障率の高い回転部品を使用しておらず、接触不良の要因となるコネクタ類も最小限にとどめている。マイクロサーバを活用したOEM販売もサポートしており、カバーデザインの変更や製品個装箱の変更、キッティング作業も行う。

 また、保証期間は3年(センドバック)となっており、安心して利用することができる。これだけのメリットがありながら、電波・電源関連の規格適合やRoHSなどの環境規格適合も実現しており、アプライアンス化に最適なプラットフォームとなっている。

NACやモニタリングに活用
実績も多数


 「ネットワークのモニタリングやネットワークアクセスコントロール(NAC)などに活用したり、ASP・SaaS型のサービスを展開するときに、当社のマイクロサーバを組み合わせて利用するケースもあるようです」(木村課長)とのことだ。設置環境性が高いサーバのため、幅広いニーズに応えることができるのだ。

 ぷらっとホームは、煩雑な工数が必要だった「アプライアンス化」を容易とし、提案の幅を広げるソリューションとしてマイクロサーバを提供している。ソフトウェアベンダーを支える同社の活動に期待が高まる。


ぷらっとホーム=http://www.plathome.co.jp/

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