Special Issue

NEC WebSAM 導入事例/株式会社ジー・レンタル 基幹システムの信頼性を向上し容易な運用を実現

2008/10/05 15:49

週刊BCN 2008年09月29日vol.1253掲載

 「建機レンタル業界にはROIを考慮した資産を有効活用できるシステム化が不可欠」として、パッケージソフトの導入を決定したジー・レンタル。同社が選んだソリューションはビジネスラボラトリーが提供している建機レンタル業界向け販売管理システム「レンタル百貨 Ver.3」※である。さらにはNECの運用管理製品「WebSAMオフィス」を組み込み導入し、「レンタル百貨」のユーザーの管理負荷を大幅に軽減しながら、サーバの安定稼働を実現している。「WebSAMオフィス」によるメリットをジー・レンタルとビジネスラボラトリー、それぞれの視点で紹介する。 ※開発元:アルタス情報システム


NEC×ビジネスラボラトリー(WebSAM WORKSパートナー)
営業チャンスを逃さない 建機レンタル事業において「WebSAM」が果たす役割

建機レンタル事業にはスケジュールとROIを考慮した
資産を有効活用できるシステム化が不可欠


 ジー・レンタルは、「クルマのことガリバー」で有名なガリバーインターナショナルのグループ企業としても知られ、山梨や長野、東京に5拠点を設け、建設機械や発電機など幅広いラインナップでレンタル事業を展開している。「この業界は、所有している商品でどれほど収益をあげられるのかが重要です。よって仕入れ・販売に加え、レンタルを効率化する鍵となる時間軸も考慮しなければなりません。そのロジックが適正でないと“仕事をしていても収益につながっていない”こともあり得ます。そのため無駄なく商品を貸し出せる“レンタル百貨”のようなシステムは不可欠です」と、ジー・レンタル代表取締役の望月猛氏。

 「レンタル百貨」は建機レンタル業界向け販売管理システムで、出入庫業務・請求業務(指定請求書)の効率化や出庫時の単価監視、与信管理に対応している。多くの企業のノウハウが蓄積されたパッケージソフトのため、日々のあらゆる状況に柔軟に対応できるなど、基幹業務を担うシステムとしても高い評価を獲得している。

 レンタル業界は、投下資本利益率(ROI)を重要な指標としている。これは「投下した資本がどれだけの利益を生んでいるのか」を図る目安となるが、「いくらで仕入れてどれくらい回収できたのか」をシステムを使って容易に明確化することで、経営者は次の一手を打つことができる。

パッケージソフト「レンタル百貨 Ver.3」のメリットを最大限に

 実は、レンタル業界のシステム化は非常に早い段階から進んでいた。メインフレームで利用してきた独自システムを稼働させている企業も少なくないが、ジー・レンタルのやり方は、それとは一線を画している。パッケージソフトである「レンタル百貨」に業務のあり方を合わせたのだ。「パッケージソフトをカスタマイズし、従来の業務に合わせて欲しいというご要望は多いです。しかし、それが工期を延ばしたり、コスト増につながっている事実は否めません。パッケージの利点である業務の標準化や導入コストの低減を最大限に生かすためにジー・レンタル様の判断は英断だったと思います」と、ビジネスラボラトリー・代表取締役の森井昭光氏は振り返る。同社は建機レンタル業界をターゲットにパッケージソフトウェアを提供し、全国シェアNo.1を目指している。レンタル業界において専用システムは必要不可欠であり、パッケージソフトである「レンタル百貨」を導入するメリットは大きい。このシステムの停止がビジネスにも大きく影響することは説明するまでもない。

「WebSAMオフィス」を組み込みシステムの安定稼働を実現

 ジー・レンタルでは、「レンタル百貨」にNECの運用管理製品「WebSAMオフィス」を組み込み、サーバの信頼性とシステムの安定稼働を実現させる取り組みを行っている。「当社のシステムでは、WebSAMオフィスでサーバの監視を随時行っており、ビジネスラボラトリー様に情報を送信しています。深夜作業を行った翌朝にサーバの電源が入らなかった場合でも連絡が入るので、これまで大事に至ったことは一度もありません。WebSAMオフィスを導入していることで、常に安心していられます」とジー・レンタル・八王子営業所 所長の吉田勝正氏は語る。

 ジー・レンタル側のシステムに何らかのトラブルがあったときには、ビジネスラボラトリーはすぐに対応できる体制を整えている。障害の一次切り分けを「WebSAMオフィス」が行うので、その後の対策が迅速に行える。サポート業務の品質向上と効率化、負荷の低減を実現し、結果として顧客満足度の向上にもつながっている。「障害が起きないことが一番ですが、万が一の場合のナレッジも蓄積して提供しています。同じ障害でも、原因は様々ありますので、ナレッジの蓄積は非常に有効活用できます」(森井氏)。

 同社では「WebSAMオフィス」で収集した情報をもとに社内ナレッジシステムを構築し、将来的には顧客企業やパートナー企業への提供も予定している。ガリバーグループでは、ジー・レンタルで培ったノウハウをグループ企業に横展開し、ワールドワイドな展開を視野に入れた活動を行っている。

 ビジネスラボラトリーは今後「レンタル百貨」ASP版の提供も予定している。これは、自社にサーバを導入せずサービスだけを利用したいというユーザーニーズに応えるものである。2008年9月には、さらに関東地区のユーザーの声に応える体制を整えるべく東京支店を開設した。

 サーバや基幹システムは必須であるものの、その管理・運用に工数を割けない企業は多い。そういった企業を支えるのは「WebSAMオフィス」のような運用管理製品だ。サーバとシステムの安定稼働を望む、ユーザーやパートナー企業の多くの課題を解決するソリューションといえるだろう。


企業プロフィール


 ジー・レンタルは、「クルマのことガリバー」で知られるガリバーインターナショナルのグループ会社で、建設機械や発電機などをはじめとしたレンタル事業を行っている。建設現場のニーズに応える切削機器やアタッチメント、車両・特殊車両などのラインナップがある。親会社のジー・トレーディング(JASDAQ上場)との連携で中古機械・中古車両の買い取りなど、幅広いビジネス展開も行っている。
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外部リンク

NEC=http://www.nec.co.jp/WebSAM/wo/

ビジネスラボラトリー=http://www.blab.co.jp/