Special Issue

<オフィスプリンタ特集>多様化するニーズに応える多彩なソリューション

2008/10/24 19:56

週刊BCN 2008年10月20日vol.1256掲載

ブラザー
好評の「ジャスティオ」に新製品を投入
A3インクジェット複合機で新市場を創造する

ラインアップを一挙に拡充

 ブラザーは2008年9月2日に、インクジェット複合機として知られるホーム向け複合機ブランド「マイミーオ」を8機種、ビジネス向け複合機・プリンタブランド「ジャスティオ」を2機種、計10機種を一挙に市場へ投入した。

 今回の製品ラインアップの拡充により、ホームからビジネスニーズまで、幅広いユーザーニーズに一段ときめ細かく応えることができるようになっている。

 特に注目したいのは、最大A3サイズまでのプリントとスキャンができる世界最小(08年3月時点でのA3カラー複合機におけるサイズ比較。ブラザー調べ)のA3カラーインクジェット複合機「MFC-6490CN」だ。「ジャスティオ」ブランドでは、これまで一貫してA4サイズに対応した複合機を提供してきた。1つの筐体に必要な機能がすべて搭載されているため、SOHO/SMB市場を中心に好調に伸長しているが、今回、最大A3サイズまでの用紙に対応したことにより、新たな市場を創出できると見ている。

 確かに、普段使う用紙はA4対応で十分活用できる。しかし国内においては、A3サイズのニーズが非常に高い。A4サイズに対応しているプリンタを数多く導入している企業でも、必ずと言っていいほどA3サイズの印刷を行うセンタープリンタを設置している。

SOHO/SMB市場でも導入できるA3複合機

 SOHOやSMBなどの市場では、A3サイズを印刷したくても、センタープリンタを設置するスペース自体を用意することが難しいことに加え、導入・運用コストが大きな障壁となり、導入が進んでこなかった。だが今回の「MFC-6490CN」の登場は、こうした課題を一挙に解決できる提案となる。

 「MFC-6490CN」は、デスクサイドにも置ける超コンパクトサイズを実現しながら、ファクス・プリンタ・コピー・スキャナそれぞれの機能で、最大A3サイズまで対応できる。もちろん、基本機能も充実している。例えば、プリントヘッドの黒のノズル数を2倍に増やし、ビジネスで最も活用されるモノクロの印刷スピードを向上させている。また、プリントヘッドや紙送りの速度を向上させたことから、カラー毎分28枚/モノクロ毎分35枚という高速印刷を可能とした。

 さらに、給紙トレイは最大400枚の大容量給紙に対応するほか、ブラザーならではのA3・A4伸縮型用紙トレイを搭載。設置スペースを抑えたため、用紙をセットしてもすっきりと設置できる。最大解像度は6000×1200dpi、最小液滴量1.5plで、新しく開発された顔料系黒インクを採用することでレーザープリンタ並みのシャープな印字を実現している。インタフェースには、USBはもちろん、有線/無線LANも利用が可能だ。このように、「MFC-6490CN」は、インクジェットプリンタの「遅くて生産性が低い」「印刷がにじむ」というイメージを覆す製品となっている。

 製品の機能だけではなく、運用/管理工数を削減する提案も行っている。「MFC-6490CN」は、ネットワーク上にある複合機やプリンタを一元的に状態管理・設定する「BRAdmin Professional」にも対応。このツールは同社のサイトから無償でダウンロードできるので、中堅・中小規模の企業でも十分活用できるだろう。

 また、最大時の電力消費量(平均)28Wという省エネ設計を実現している。環境への負荷を最小限に抑えると同時に、年間の電気料金900円以下と、コストの圧縮にも寄与する。ページプリンタでは、ブレーカーが落ちるなど、契約アンペア数の変更が余儀なくされるようなケースでも「MFC-6490CN」なら、そのまま利用することができるのだ。

 これまで、A3サイズの用紙を使いたくても使えなかったという多くの企業、またSOHOや店舗にとって、「MFC-6490CN」の登場は朗報と言えよう。設置スペースの問題を解消した「MFC-6490CN」を利用することで、ユーザーはA3サイズの用紙を存分に活用することができる。つまりは、ビジネスパートナーにとっても、新たな市場を創造できるというわけだ。


ブラザー=http://www.brother.co.jp/

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