オープン化でリード 累計7000社の納入実績

 フューチャーグループの「RRR(トリプルアール)」の歴史は、今から20年前の1989年にさかのぼる。業界に先駆けてオープン化を推進するためパソコン向け開発基盤ソフト「SSS」を独自に開発、それを継承するのが「RRR」である。以来、この開発基盤をベースとした業務ソリューションやERPの開発に力を入れ、過去10年間でRRRベースの製品群は累計7000社に納入されてきた実績を持つ。そして今、中堅・準大手ユーザー向けのビジネス拡大策の柱の一つとしてRRRをフルに活用していく方針である。

クリックで拡大 オフコン全盛期の1989年──。旧ウッドランドはオフコンディーラーとして販売活動を展開していた。だが、オープン化の流れを敏感に感じ取り、パソコン向け業務ソフトの開発ツール「SSS」を開発。その後、4世代にわたるバージョンアップを経て進化させたのが現在の「RRR」である。最大の特徴は、ソフトウェアをコンポーネント(部品)化し、顧客の需要に応じて、必要な部品を自在に組み合わせられる“部品化合成法”を採用している点。その上で、統合システムの特徴であるデータベースの一元管理を可能にした。

 経営統合後のフューチャーアーキテクトが進出しようとしている中堅・準大手のユーザー企業の基幹業務システムでは、「不自由なソフトに業務を合わせる」か、又は、「大規模なソフトウェアのつくり込み」が求められるケースが多い。「RRR」が備える“部品化合成法”の手法を、年商100億円を超える「中堅・準大手以上にも応用していく」(フューチャーアーキテクトの田原了・取締役執行役員)ことで競争力を高める。

クリックで拡大 RRRはプログラムをパズルのように部品化し、顧客の業務様式に合わない部分(パズル)だけを、個別に開発したカスタマイズプログラムに差し替える手法を採用。マイクロソフトの最新の.NETアーキテクチャに対応しており、次世代Windows環境にもいち早く対応できる。ただ、これまでは年商100億円前後の企業をメインターゲットにしてきたこともあり、大量トランザクション処理などの性能面には課題が残っていた。他方、これは旧フューチャーグループが最も得意とするところであり、今後はこうしたキャパシティの改善を中心に、アーキテクチャーの見直しを進めることで、「準大手や大企業での使用に耐えられる基幹業務ソリューション開発基盤へ育てていく」(田原取締役)考えを示す。

 フューチャーアーキテクトのITコンサルティング部門は、安価なハードウェアを活用した大規模なオープン分散処理システムの構築を得意とする。億単位のトランザクション数でもPCサーバーの連結でリアルタイム処理を可能にしている。こうしたノウハウと、RRRで培ってきた部品化合成法を組み合わせることで、大規模処理に耐え、なおかつ迅速なカスタマイズを可能にする業務システムに仕立てる。田原取締役は「すでに年商500億円規模の準大手までの対応のめどはついている」と手応えを感じている。カスタマイズの柔軟性や価格優位性、短納期を実践することでビジネス拡大につなげる。



コンサル手法を活用 NewRRRを有力ツールに

クリックで拡大 RRRをベースに開発したフューチャーグループの業務ソリューションは3種類ある。一つは小企業(年商5~30億円)向けの「Type-p/REXシリーズ」、二つ目が中企業(年商30~200億円)向けの「SOLViTシリーズ」、三つ目が中堅・準大手(年商100~500億円)向けのERPである「NewRRRシリーズ」である。いずれも部品化合成法に基づいて開発された業務パッケージであり、他に内田洋行や、富士通に向けて開発基盤RRRの提供も行っている。

 フューチャーアーキテクトで、年商100億円以上の規模をビジネスターゲットとするミドルビジネスソリューション(MBS)事業では、統合DBを持つ本格的ERP「NewRRRシリーズ」を主力商材に位置づけている。08年12月に、ITコンサルティング部門から転任した出口義勝ビジネスソリューショングループグループリーダーがNewRRR事業のトップに着任。出口リーダーは、これまで、コンサルタントとして多くのパッケージ製品の選定に携わってきたが、そこで既存パッケージに対する、あと一歩の不満を感じてきた。その経験から、既製品でもフルオーダーメイドでもなく、顧客ニーズに合わせて柔軟なカスタマイズが可能なNewRRRについて「これだ!!」と感ずるところがあったと言う。パッケージ製品の良さとオーダーメイドの良さを併せ持ちながら、リアルタイム性と柔軟性をアピールしてきた結果、年商100~500億円規模の顧客からの引き合いが増えており、まずはこの領域を重点的に深耕する。

 「Type-p/REXシリーズ」「SOLViTシリーズ」は次ページのエルムで詳報する。


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