Special Issue

<IT業界の主要各社が展開する“次の一手”>シュナイダーエレクトリック UPSのマーケットシェアを維持する

2011/10/07 19:55

週刊BCN 2011年10月17日vol.1403掲載

 「APC」ブランドで無停電電源装置(UPS)などを展開する旧エーピーシー・ジャパンは、10月1日に、社名を「シュナイダーエレクトリック」に変更した。今後も、認知度の高い「APC」のブランドとロゴを残して、販売体制やパートナー体制などを変えずに事業を展開する。同社のビジネス構成では、停電の際にサーバーなどIT機器を電源障害から保護するUPSは、法人・個人向け展開を合わせて、売り上げの大半を占めている。営業本部の妻鹿行雄統括本部長は、「これからは、ソリューション事業を拡大しながら、引き続き、UPSの高いマーケットシェアを保ちたい」と方針を語る。UPSのシェアを維持することに向けて、「今後、(1)サーバーを中心とした既存の中小型UPS事業を拡大することに加えて、(2)コンシューマ向け展開の強化を踏まえた新規市場開拓の二つを成長戦略に掲げている」(妻鹿本部長)としている。

妻鹿行雄
営業本部 統括本部長
 シュナイダーエレクトリックが得意する中小型UPSは、東日本大震災の後、市場が大きな伸びをみせているという。妻鹿本部長は、ここ数か月の間に、自ら全国の販売代理店や家電量販店を回り、UPSのニーズ拡大について徹底的なヒアリングを行ってきた。同氏は、「コンシューマ需要の増大にけん引されたかたちで、震災後のUPS市場がこのところ、前年比で15~20%も伸びている」と市場活性化の状況を語る。

 シュナイダーエレクトリックは、UPS市場の急速な需要拡大を受けて、「販売パートナーの支援に迅速に対応できるよう、UPSのビジネスチームの人員体制を30%増強している」(妻鹿本部長)そうだ。さらに、今後は、外部スタッフも入れて、同社のUPSの特徴や活用シーンを販社に理解してもらうための説明員を増やし、積極的にパートナーイベントに参加する。「露出度を高めたい」という考えからだ。

 妻鹿本部長は、これから5年先のUPSに関して、「技術の進展に伴って、UPSが機器を守る時間が長くなる。さらに、エネルギーの使用量を可視化する機能が進化する」と予想している。「IT機器全般において『エコ』が重要なキーワードになって、UPSもエコをサポートする時代がくる」という見方だ。また、「コンシューマ向けUPS市場は未開拓のポテンシャルが非常に大きく、5年後にでも、コンシューマ向けUPS市場が10~20%の成長率で伸び続ける」とも分析している。

 シュナイダーエレクトリックは、関東地区や関西地区で今年の冬に予測される電力供給不足によって、秋以降、UPSの需要がさらに高まるとにらんでいる。妻鹿本部長は、「冬は暗くなるのが早いので、イルミネーションなどに大量の電気が使われたりして、電力の使用量が夏よりも多くなる。停電が起こる危険性もある」と警鐘を鳴らす。同社は、冬のUPSニーズ増大に備え、パートナー向けのイベントを開いたり、家電量販店に向けた支援策を強める構えだ。「UPS市場が活発になっている。今年も残り少なくなってきたが、年末に向けてさらなる拡販をしていく」と自信をみせている。

  • 1

関連記事

APCジャパン、DC向け物理インフラの統合ソリューション「InfraStruXure」に手応え

APCジャパン、ラック内のエアーフローを改善する垂直排気ダクト

APCジャパン、長時間電源バックアップ用の無停電電源装置2機種

<インタビュー・時の人>エーピーシー・ジャパン チャネル営業本部 本部長 妻鹿行雄

【震災関連情報】エーピーシー・ジャパン、震災で破損した学校・病院のUPSを無償リプレース

外部リンク

シュナイダーエレクトリック=http://www.apc.com/