今年6月にぷらっとホームが発売したDHCPやDNSなどネットワークコアサービスを手軽に導入・運用できるアプライアンス「EasyBlocks」が、多拠点で使う用途として100台規模の大型案件が進むなど、順調に販売台数を伸ばしている。管理者が手薄なエッジ側のネットワーク環境の課題解決策として、手のひらに乗る小型サイズながら耐久性や堅牢性、低消費電力を備えた「EasyBlocks」が使われている。とくに、従来はIAサーバーやルータなどで対応していたエッジ側の機器をリプレースし、Web Proxyとして使うケースが増えているという。
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製商品事業本部技術部 マイクロサーバ 技術課課長 木村 友則 氏 |
「EasyBlocks」は、DHCP/DNS/NTP/Syslog/Proxy/監視管理を手間なく構築することができ、複数台の運用で冗長性を確保して簡単に運用できるアプライアンス製品だ。単体でも運用の信頼性やシンプル構成は変わらないが、複数台を組み合わせた場合、冗長化機能ですべてのノードとサービスを一元管理できる。同社の木村友則・製商品事業本部技術部マイクロサーバ技術課課長は「どんなネットワークにも必要なサービスをまとめて運用可能で、ファンレスで高信頼で手離れのよいアプライアンス製品だ」という。
「EasyBlocks」は、一つ以上のサービスを稼働でき、複数台で用いることで、どこかのサービスがダウンしても他の端末がダウンタイムなくフェイルオーバーでサービスを引き継ぐ。稼働するすべてのノードを一つのウェブインターフェースで管理できるので、「複数の拠点でも、管理が楽でコスト面もメリットが大きい」(木村課長)としており、複数の学校で、IAサーバーやネットワーク環境の老朽化に合わせて「EasyBlocks」へ一気にリプレースする例が増えている。
多数のクライアントPCを抱えるネットワークでは、多くのDNSの問い合わせが発生する。このリクエストすべてを上位ネットワークのDNSキャッシュサーバーだけで受けると負荷が集中することになる。最近では、回線をパンクさせないためのキャッシュとして、多くのWeb Proxyが必要だ。この場合もクライアント数が多いと、上位のWeb Proxyだけだと処理能力が超過しウェブアクセスに不具合が生じる。しかし、木村課長は「『EasyBlocks』をIAサーバーなどの代わりにエッジ側に設置すれば、簡単に運用できる。多拠点に展開する場合は、USBメモリから設定情報を反映できるので、手間を大きく省力化できる」と話す。同社では販売後の修理・問い合わせのための専用サポートサービスメニューを用意し、小規模から大規模までの案件に細かく対応している。