「Mouse Pro」ブランドで法人向け事業を強化するマウスコンピューター(小松永門社長)。今年1月にはサーバーも加わるなど、商品群は充実しつつあるが、実は同社の法人向け製品はこれだけではない。「iiyama」ブランドの液晶ディスプレイとタブレット端末「LuvPad」も、法人に最適な製品に仕上がっている。両製品が法人の要望にどうマッチしているのかを、一般企業と文教(教育機関)向けに分けて紹介しよう。

スタンドの角度は0~90度に調節でき、さまざまな設置・利用環境に応えられる

水に濡れても壊れにくく、学校での校外学習や工事現場など室外での利用に最適
4種類のタッチ方式に対応するパネル
 |
吉澤明美 iiyamaプロダクトマーケティング エキスパート |
マウスコンピューターの強みの一つは、ユーザーのさまざまな要望に応える豊富なラインアップだ。この点が評価され、法人やコンシューマ向け製品でブランド力を高めてきた。例えば「iiyama」ブランドの液晶ディスプレイについて、吉澤明美・iiyamaプロダクトマーケティングエキスパートは、「企業や学校の細かな要望に応える多様なラインアップと機能をもっている」と語る。
一般企業向けとして、15~27型のサイズを用意し、LEDバックライト搭載の省エネ機種や、タッチパネル搭載機種など、多種多様なモデルを揃える。タッチパネルでは、「超音波」「抵抗膜」「投影型静電容量」「光学式タッチパネル」という4種類のタッチ方式をすべてカバー。これらを網羅している「iiyama」ブランドは、その存在感を高めている。
ラインアップだけではない。法人向け製品として、企業の要望に応える細かな工夫を施している。例えば液晶ディスプレイ「ProLite T2233MSC-B」のフロントベゼルは、ホコリや水滴に強い防塵・防滴規格「IP54」に適合。縁と液晶部分に凹凸がないベゼルフリータイプなので、隅部分でもタッチ操作がしやすく、フラットな表面はデザイン性を損なわない。背面端子部分にはケーブルホルダーとネジ付きのケーブルカバー、スタンド背面下部分にはケーブルを収納するケーブルホールを設けている。また、ディスプレイを支えるスタンドは、0~90°まで調節に対応。90°まで曲げれば地面と平行になって、卓上で複数の人が視聴するときに便利だ。医療現場や工場、店舗など、一般のオフィスとは違った設置・利用環境にも対応する。
生徒に配慮した学校向け機種
一方、文教向けディスプレイも、細部への配慮が行き届いている。学校健康法で定められた「学校環境衛生の基準」に適合し、パソコン学習での生徒の健康を守る。また、シックハウス症候群の原因になる物質は、電子情報技術産業協会(JEITA)が定める指針値と、厚生労働省が定める室内濃度指針値を大幅に下回って、IT機器による“シックスクール”化を避けることができる。
さらに、例えば「ProLite PB1705S」は、厚さ2mmの硬化ガラス保護パネルで、画面の破損や汚れを防ぐ。児童が画面をいたずらしても壊れにくく、引っかきキズからも液晶画面を守るという学校での利用を想定した設計だ。また、小学校では、視聴覚室のパソコンを全学年の児童が利用するので、スタンドは上下8cm、角度は最大21°まで調整できるようにした。低学年から高学年まで、児童の背に合わせてディスプレイ位置を調整することで、正しい姿勢と疲れにくい目線で授業を受けることができるのだ。
携帯性の高い7インチタブレット
 |
藤川真人 法人営業統括部 マーケティンググループ プロダクトマネージャー |
マウスコンピューターは、昨年8月末、Windows 7搭載で10.1型のディスプレイを備えたタブレット端末「LuvPad WN101-P」を発売。そして今年、市場では珍しい7型のパネルをもつWindows 7搭載端末「LuvPad WN701-P」を発表した。この新製品にも、一般企業や学校で快適に使える工夫を施している。
法人営業統括部マーケティンググループの藤川真人プロダクトマネージャーは、「法人では、セキュリティへの懸念や既存システムと連携など、見えないコストがかかる可能性があることから、いま、Windowsを搭載したタブレットの需要が再度高まっているところだ。7型というサイズは携帯性が高く、子どもや女性でも使いやすいサイズで、法人ニーズから学校での利用に期待がもてる」と、ラインアップに加えた理由を説明する。
ホコリと水に強い設計で、粉塵と水の浸入に対する保護等級IP44に準拠。また、同社による約70cmの高さからの落下試験をクリア。工事現場での作業端末や、校外学習用機器としての利用に適している。また、企業で重要視されるセキュリティ対策として、セキュリティチップ(TPM)を搭載し、情報漏洩の危険性を低くしている。
ユーザーの細かな要望に応える知恵と工夫──。マウスコンピューターの法人向けディスプレイ/タブレット端末は、コンシューマ向けの製品と同様の配慮で、企業や学校現場の要請に応えている。
<製品の詳細はこちら>iiyama(液晶ディスプレイ)=
http://www.iiyama.co.jp/ LuvPad(タブレット端末)=
http://www.mouse-jp.co.jp/luvpad/