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<日立製作所「Hitachi IT Operations Director」導入事例>デモで使いやすさ実感、導入を即決 10拠点に点在する約200台のPC管理に活用

2012/09/06 19:55

週刊BCN 2012年09月03日vol.1446掲載

 塗料や工業薬品・機器などの専門商社である板通は、日立製作所が開発したパソコン(PC)管理ツール「Hitachi IT Operations Director」を導入した。10拠点に点在している約200台のPC管理業務を効率化するために、複数のメーカー製品を検討したなかで日立のPC管理ツールを採用した。決め手になったのは、使いやすさと実用的な機能、運用コストだった。


取り扱いパートナー:日立システムズ
導入企業:板通



ユーザーの悩み:煩雑なPCの管理とトラブル対応

導入した
板通
小野典之 システム課係長
 板通は、工業製品を主に扱う商社。栃木県足利市にある本社ほか、群馬県と栃木県、茨城県など合計10拠点を設置し、グループで約200人の従業員を抱える。3人の情報システム部門スタッフが、20台のサーバーと約200台のPCで構成する情報システムの運用を担っている。

 情報システム部門の一人で、新システムの導入計画を立てる小野典之・営業協力本部システム課係長の悩みは、PCの管理業務とトラブル対応だった。10拠点に点在するPCのインベントリ収集・管理と各PCのトラブル解決、「操作方法がわからない」といった問い合わせに対応する業務に、かなりの時間を費やしていたのだ。

 「Hitachi IT Operations Director」を導入する前は、フリーウェアを使ってPCの資産情報を収集して表計算ソフトに手入力し、定期的に情報を更新していた。トラブル対策には、PCのリモート操作ツールを利用して、遠隔地から各PCにアクセスしてトラブルを解決していた。

 小野係長は、担当業務を簡単にこなすことができる方法を模索。リモートでPCを操作する機能はもちろん、セキュリティ対策機能(ログ収集、USBメモリの利用制御など)も容易に使えるツールを、2010年春から本格的に探し始めた。

パートナーの提案:1回のデモで競合製品を逆転

提案した
日立システムズ
高木健氏
 小野係長は、IT製品・サービスの総合展示会に足を運び、ウェブサイトでも情報を集めた。そして、「Hitachi IT Operations Director」とは異なる3社の製品をピックアップして比較検討を開始した。導入しようと思うツールはほぼ決めていたが、そんな小野係長に、「Hitachi IT Operations Director」を提案したのが日立システムズの営業担当者だった。「正直なところ、提案を受ける前は『Hitachi IT Operations Director』という製品があることすら知らなかった。ちょうどいいタイミングで電話があり、会うことにした」と、小野係長は当時を振り返る。

 営業担当者は、小野係長の求めていた機能を装備し簡単に運用できる「Hitachi IT Operations Director」が適していると考え、デモンストレーションを交えてツールの特徴を説明した。「ホーム画面を見るだけで統合的な状況の把握が可能で、気になる箇所をクリックするだけで詳細を調べられることに魅力を感じた。デモを見て、使いやすさとわかりやすさを即座に実感した。求めている機能もほぼ揃っていて、初期費用・運用コストも安く、『Hitachi IT Operations Director』に気持ちが傾いた」(小野係長)。

 日立システムズの東日本地域グループ関東支社でソリューション本部第二営業部北関東ソリューション営業グループに属する高木健氏は、「最初の営業担当者から引き継いで板通様にお邪魔させてもらっている。小野様からいただくご要望に応えられるように努めている」と語る。小野係長は、営業担当者の真摯な態度に好感を抱き、昨年3月に導入を決めた。板通が、日立のIT製品・サービスを導入した初の事例になった。

ユーザーが得た効果:新たなIT戦略を練る時間が増加

板通
板橋一博
専務取締役
営業本部長
 小野係長は導入効果について「一つのツールでPC管理とリモート操作でトラブルを解決することができ、仕事が楽になった。運用してから気づいた機能だが、PCへのウイルス対策ソフトのパターンファイルの適用状況も、『Hitachi IT Operations Director』で把握することができたので、想定以上に業務効率が向上している。また、ネットワークに接続されているPC資産情報を自動収集してくれるので、社内PCの入れ替え時にPCにインストールされているソフトウェアを手作業でチェックする必要がなくなり、入れ替え作業の時間も以前は1週間かかっていたものが1日程度で行えるようになった。空いた時間を活用して、ITで解決できそうな困り事を各従業員にヒアリングする時間が増えた」と語り、かなり満足しているようだ。

 さらに、コストについてはこう語っている。「IT費用は、主に『初期』と『運用』に分かれるが、私が重要視しているのは運用コスト。『Hitachi IT Operations Director』の年間運用コスト(サポートサービス費用)は500ライセンスまで定額で、バージョンアップの権利も金額内に含まれている。ライセンス数ごとに課金されたり、バージョンアップ費用が別にかかったりする他社ソフトに比べて、低コストで運用が可能だ。リーズナブルな価格も『Hitachi IT Operations Director』を選んだ理由」としている。また、板通の板橋一博・専務取締役営業本部長は「経営者として、新たなIT製品を導入する時に気にするのは運用コスト。毎月・毎年費用がかかるということは、人を雇用するのと同じくらいの影響がある。投資するかしないかを決める時は、運用コストがとくに重要」と話している。

 今回、初めて導入した日立製品を高く評価した板通。従来は高価なイメージだった運用管理ツールだが、「Hitachi IT Operations Director」の導入によって、初期コストと運用コストの低コスト化を実現し、決してそのようなことがないことを実感している。

「Hitachi IT Operations Director」の操作画面。板通の小野係長は、このわかりやすいユーザーインターフェイス(UI)を高く評価。「デモで見た時にすぐに気に入った」

ネットワークを通じて、遠隔地にあるPCを操作できるリモート機能の画面。板通は、各拠点に点在するPCのトラブル解決で有効活用している

Partner & User Profile

Partner:日立システムズ
http://www.hitachi-systems.com/

 日立システムズは、日立グループにおける情報・通信システム事業の中核企業として、システムのコンサルティングから構築・運用、そして保守までITライフサイクルの全領域をカバーするワンストップサービスを提供している。幅広い業務システムの設計・構築サービス、強固なデータセンター基盤を活用した信頼性の高いクラウドサービス、全国約300か所の営業・サービス拠点とコンタクトセンターを活用した顧客密着型の高品質な運用・保守サービスなどに強みがある。また、中国・東南アジアを中心に海外展開も加速しており、グローバルITサービス「GNEXT」を海外進出する日系企業や、現地企業向けに拡販している。

User:板通
http://www.itatsu.co.jp/

 1889年設立の老舗商社。主に塗料と工業用の薬品・機器、設備などを取り扱う。北関東を商圏にし、群馬県と茨城県、栃木県など10か所に、営業・サービス拠点を設置している。海外にも進出しており、中国とフィリピン、タイ、インドネシアに拠点がある。ITの導入・活用に積極的で、ITを有効活用する中小企業を表彰する経済産業省が主導する「中小企業IT経営力大賞 2008」で、「IT経営実践認定企業」に選定された。





*1 管理対象1台に対して、1ライセンスが必要。管理用PCにインストールする「Hitachi IT Operations Director プログラム」を別途入手する必要があります。プログラムは、当サイトからダウンロードするか、要望に応じてプログラムを格納したCD-ROM(紙マニュアル付)を有償(税込:8505円)でご提供します。
*2 管理用PC1台に対して、必ずご購入が必要なライセンス製品です。管理対象100台までを管理できる100ライセンスをご提供します。100台を超える場合は、追加ライセンスパックをご購入ください。
*3 管理対象を10台追加するためのライセンスです。
*4 Hitachi IT Operations Director 基本ライセンスパックごとに必要です。購入ライセンス数の合計が500までの場合、1本ご購入ください(500ライセンスまでは定額サポートとなります)。
*5 購入ライセンス数の合計が500を超える場合、Hitachi IT Operations Director 500ライセンスサポートに加えて、10ライセンス追加するごとに必要です。
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