Oracle Cloud Platformを活用してBCP対策を実現

 冷間引抜鋼管メーカーの住吉鋼管は、主要な社内システムを「Oracle Cloud Platform」に移行、オンプレミス型と変わらない業務の遂行を実現している。サプライチェーンが複雑化、グローバル化するなかで、国内外の取引先などからBCP策定を求められる傾向が一層強くなっており、災害対策やBCP対策として本プロジェクトが始動した。クラウド化することによってBCP化に加え、コスト削減、システム担当者の運用負荷軽減につながった。

 住吉鋼管が設立されたのは1944年。業界を取り巻く環境は、創業当時に50社ほどあった競合他社が、いまは20社程度に減っている状況。これは、注文が多品種・小ロットのカスタムメイドが基本で、競争が非常に激しいためだ。対応できないメーカーは次々と淘汰されたが、住吉鋼管は幅10mm~381mmと、他社と比べて精密でさまざまなパイプをつくることができる点が強みとなっている。カスタムメイドへの柔軟な対応を武器に、創業73年を迎えた現在もビジネスは堅調に推移している。
 
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幾谷安博
常務取締役
総務部長

 その住吉鋼管が課題として抱えていたのが、取引先からの要求であるBCP対策だ。「当初の計画として、自社ビルの建て替えやハウジングを検討していたが、コストがかかりすぎるため、クラウドという選択肢を検討した」と幾谷安博・常務取締役総務部長は漏らす。また、「BCP対策とともにシステム運用者の負荷軽減、働き方改革を含めて社内のIT改革を図る必要があった」としている。
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総務部
竹上信一氏

 クラウド化をするにあたってパブリッククラウドベンダーを複数検討したが、既存環境がOracle Databaseであったため、「Oracle Cloud Platform」への移行が最も低コスト、低リスクで移行できる点でOracleのパブリッククラウドを選定した。また、構築ベンダーであるTISも移行ステップの検討や移行検証の段階から入ったことにより、トラブルなく移行が完了できた。「信頼できる技術力だと感じて任せることにした」(竹上信一氏)。Oracle Cloud Platformの最大の特徴である、オンプレミスとクラウドとで同一のアーキテクチャ(ハイブリッドクラウド)であることで、移行時のコストやリスクを最小限に抑え、また1か月という短期間で移行を完了させることができた。Oracle Cloud Platformの運用にあたっては、「標準でついてくる運用管理ツールの充実、操作性のよさによって運用負荷が大幅に軽減できていると実感している」(竹上氏)と嬉しそうだ。
 
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