日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、「AI活用で運用負荷が激減!クラウド対応も見据えたフラッシュベースのお手軽ストレージ」と題して講演した。江川学・ハイブリッドIT事業統括Nimble技術部部長は、「IoT、ビッグデータ、AIがバズワードになっているが、これらをどう活用するか悩んでいる企業は多い」と話し、これらの技術を活用した同社の取り組みとして予測分析機能「HPE InfoSight」を紹介した。

江川 学
ハイブリッドIT事業統括
Nimble技術部
部長
 HPE InfoSightは、米HPEが2017年3月に買収したストレージベンダーのNimble Storage(ニンブルストレージ)が開発したもの。IoTを活用した他社の保守サービスとの違いについて江川部長は「集めるデータの量と幅」だと語る。PS電圧、ファン速度、ディスク状態のセンサーデータを収集するITベンダーは多いが、ニンブルストレージはそれに加え、ストレージ単体のCPU使用率、キャッシュ使用率、バックアップ機能ではスナップショット状態、レプリケーション状態など、さまざまなデータをデータセンターに送っている。

 集めたデータは、データサイエンティストチームが解析を行い、機械学習に学ばせた相関分析、パターンマッチングなどが行われる。江川部長は「これは人間でいうところの健康診断みたいなもの。人間は年に一回、40~50項目の健康診断を受けるが、HPE InfoSightは5分に1回、約800項目の健康診断を実施している」と話し、収集するデータの量、幅、チェックの頻度が圧倒的に多いことを強調した。

 さらに、予兆を検知した場合、自動的に顧客にメールを送信するので、予兆の検知からアラートまで、自動で行うことができる。「一般的なITメーカーは、従業員数の半分ぐらいを保守サポートスタッフが占めている。それに対してNimble Storageは創業時から保守スタッフ数がそれほど増えていない」(江川部長)。保守業務を効率化しながら、保守品質は高まり、顧客満足度も高いという。また予兆のデータを開発にフィードバックすることで製品の品質そのものも向上しているという。

 HPE InfoSightの今後の展開として、ストレージだけではなく周辺インフラのデータを収集するツールも開発している。これにより、ネットワークの遅延情報、VMwareのパフォーマンス情報などを分析できるようになっているという。

 このほか、HPE製品へのHPE InfoSightの適用も進めている。すでにハイエンドストレージ「HPE 3PAR」への適用は実現し、現在、サーバー製品やHCIの「HPE SimpliVity」への適用に向けて開発を進めている。

 HPE InfoSightを適用する製品が拡大することで、江川部長は「システムの運用管理がもっと楽になる時代が来る」と強調した。