日立製作所は2018年、日立HCIソリューション拡充を目指してニュータニックスとプラットフォーム・ベンダー・ディストリビューション契約と認定サポートパートナー契約を締結。日立のサーバー「HA8000V」シリーズにHCIソフト「Nutanix Enterprise Cloud OS」を搭載した「日立HCIソリューション for Nutanix」の販売を18年10月31日に開始した。これまでの取り組みと、今後の戦略について日立製作所に聞いた。

さまざまな拡販施策を拡充

ワンストップサポートの提供で
安心してHCIを活用できる


 日立HCIソリューション for Nutanixは、専用モデルとして認証を得たハードとソフト・サービスで構成する。日立の高信頼性を誇るHA8000VシリーズにNutanix Enterprise Cloud OSをプリインストールしたサーバーセットに加え、高性能で低遅延なスイッチとしてHCIに最適なMellanox社製SN2010スイッチ、さらにHCIの導入から運用までをワンストップでサポートする導入サービスやサポートサービスまでトータルに提供することを特徴としている。
 
日立製作所
環 泰彰
ITプロダクツ統括本部
プラットフォームエンジニアリング本部
HCI拡販センタ
センタ長

 「年率20%を超える勢いで成長する国内のHCI市場だが、ハードやソフトにまたがる複合的な問題が発生した場合、切り分けが難しいケースが少なくない。日立では、さまざまな問い合わせにサポート360がワンストップ窓口となって対応する。万全のサポート体制で問題解決と復旧を支援する運用・保守サービスがあることで、お客さまは安心してHCIを活用できる」と環泰彰・HCI拡販センタ センタ長はアピールする。

 日立HCIソリューション for Nutanixの販売開始から約半年が経過したが、引き合いは確実に増えているという。特にニュータニックスの先進性や、Enterprise Cloud OSの豊富な機能のほか、標準搭載されている運用管理ツール「Prism」や独自のハイパーバイザー「AHV」など、基本機能が全て単一のOSに含まれている点が評価されている。すでにVMwareを導入済みのユーザーでも、ニュータニックスはハイパーバイザーの選択肢としてVMware vSphere(ESXi)をサポートしているため、仮想化統一基盤への容易な移行も可能となっている。
 
日立製作所
武居 雄二
サービスプラットフォーム事業本部
IoT・クラウドサービス事業部
エンタープライズプロダクツ本部
基幹サーバ部
担当部長

 「データ保護を実現する高機能ファイルサーバーソリューション Nutanix Filesや、ハイブリッドクラウド環境でアプリケーションのライフサイクル管理を実現するCalmを活用したいなど、先進的な取り組みを目指されるお客さまの声もよく聞くようになった」と武居雄二・基幹サーバ部担当部長。

 ユーザーの用途では、VDIとサーバー仮想基盤への採用例が目立つが、まずは、事前検証を実施した後に全社展開を図るなど、スモールスタートしながら将来的にシームレスな拡張を見込むケースが中心となっている。
 

さらなる拡販を目指して
さまざまな施策を実施


 日立は現在、日立HCIソリューション for Nutanixのさらなる拡販を目指して、さまざまな施策を打ち出している。

 まずは、日立自身による認定バリデーションがある。従来、米ニュータニックスに依頼して評価・認定を受けていたハード互換性リスト(HCL)において、日立自身で評価し、認定を更新していけるようにした。

 「新たに組み合わせるサーバー、HDD/SSD、AOSなどをいち早く評価し、認定製品としてタイムリーに市場へ投入することが可能となった。現在も、SSDの新たなラインアップについて検証を進めている最中だ。また、2月末にはシステムの評価や検証にご利用いただけるハーモニアス・コンピテンス・センターにHA8000VやNutanix製品を設置して、お客さま自身で事前検証ができる環境も整備したので、ぜひ活用してほしい」と武居担当部長は語る。

 製品ラインアップも拡充させていく方針で、SSDとHDDの選択肢を広げるとともに、ユーザーの要望に応えて高密度サーバーのラインアップを追加したり、JP1/VERITAS NetBackupに加え、バックアップアプライアンス製品の拡大に取り組む予定だ。

 サポートサービスについても拡充を図り、ハイパーバイザーのインストールやソフトのアップデート代行をはじめ、ユーザーの要望に応じた特別体制や予防保守のプレミアムサポートなどを検討している。
「万が一のトラブルに際して、ストレージ交換などシステムを元の状態に戻すまではメニューとして用意しているが、元の使える状態への復旧はお客さまの作業範囲だった。プレミアムサポートでは、そこまで踏み込んだサポートを考えている」と武居担当部長は説明する。

 運用管理については、業界トップシェアの統合システム運用管理「JP1」を利用でき、「今後は、バンドル化など購入後にすぐ使えるソリューションの提供も検討している」と武居担当部長は明らかにしている。

 さらに、Nutanix技術者育成に向けて、トレーニングメニューを充実させ、資格取得者を大幅に増員する計画だ。

 「日立グループとして、日立HCIソリューション for Nutanixの拡販に取り組み、市場の伸び以上の販売を目指す。そのため販売パートナーの方々にも、安心してお客さまにソリューションを提供できるようにしていきたい」と環センタ長は抱負を述べる。

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