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<CASE STUDIES>富士ソフト×日本マイクロソフト 働き方の柔軟性を徹底追求した“ウルトラフレックス制度”がSurface Go の全社展開で結実

2019/05/23 09:00

週刊BCN 2019年05月20日vol.1776掲載

 30年ほど前に在宅勤務制度を導入し、時代の先駆者として社員の柔軟な働き方を模索してきた富士ソフト。コアタイムのない「スーパーフレックス制度」で時間の使い方の多様化を進め、テレワークやサテライトオフィスで勤務場所を選べるようにするなど、常に時代を先取りする取り組みで社員の多様なニーズに応えてきた。働き方改革が社会的なムーブメントになると、30分単位の有休取得や、10分単位のリフレッシュタイムの取得を制度化し、これまでの取り組みを含めて「ウルトラフレックス制度」として体系化。制度の運用に欠かせないモバイル端末として、マイクロソフトの「Surface Go」を全社に展開した。

モバイル性に優れた機能とデザインが作業効率の向上に貢献

ペーパーレス化を全社で徹底

 独立系ITソリューションベンダーの富士ソフトは、現在、約8000人の同社社員を対象に、働き方の柔軟性を徹底的に追求した「ウルトラフレックス制度」を運用している。「すでにスーパーフレックス制度を運用していたため、それを超えるフレックス制度ということで、ウルトラフレックス制度とした」と、滝野吉人・人事部長は説明する。

 このウルトラフレックス制度では、フレキシブル有休(30分単位の有休取得)やリフレッシュタイムが注目されがちだが、それだけではない。場所や時間に関係なく仕事ができるように、モバイル端末を活用した柔軟な働き方にも取り組んでいる。対象は、技術、営業部門の他、管理部門を含む全社員。通常業務で使用するPCに加え、タブレット端末を支給している。

 「PC+1(ピーシープラスワン)の方針により、業務で使用するPCに加え、タブレット端末を配布している。当社は多くの部門でデスクトップPCを採用しているが、デスクトップPCのみだと会議に持ち込めないという課題があった。全社的に進めているペーパーレス化の観点からも、会議室で快適に利用できるタブレット端末を必要としていた」と、情報システム部門を統括する布目暢之・執行役員は説明する。富士ソフトは、マルチ端末に対応した自社開発製品の会議システム「moreNOTE(モアノート)」を全社に展開し、会議のペーパーレス化を推進。また、タブレット端末は、外出先や在宅勤務の最中にテレビ会議で利用することも想定しており、場所と時間を選ばない働き方改革の推進に貢献している。
 
全社員を対象にタブレットPCの標準機として導入された Surface Go。
会議はペーパーレス化が徹底されている

社員が選んだ Surface Go

 富士ソフトでは、タブレット端末を展開するに当たり、Windows系などいくつかの推奨端末を用意し、社員が希望するものを提供している。マイクロソフトの「 Surface Go 」を配布対象としていたところ、ほとんどの社員がWindows系のタブレット端末である Surface Go を希望した。

 「業務でWindowsのPCを使用していることから、タブレット端末も、同じOSの方が作業をしやすいとの評価だった。また、 Surface Go はタブレット端末でありながら、自席のPCと同様の操作感を得られる。作成中の資料も、 Surface Go なら引き継ぎやすい。そして、何よりデザインがカッコいいと人気だった」と、布目執行役員は現場での支持の高さを実感している。

 情報システム部門としては、働き方改革への取り組みにおいて、 Surface Go に豊富な実績があることや、価格が手頃で携帯性に優れていることを評価。また、社内ではマイクロソフトのモバイルデバイス管理ツール「 Microsoft Intune 」を既に運用していることから、同ツールとの親和性の高さも Surface Go を採用する決め手の一つとなった。「モバイル端末には紛失リスクがあるが、Intuneを使えばリモートでデータ消去が可能」と布目執行役員は語る。

 滝野人事部長は、 Surface Go の魅力を次のように語る。「例えば、人財採用の現場でもペーパーレス化を進めており、面接時にタブレット端末を使っている。採用にどれほどの影響があるかは分からないが、その時に使用している端末は応募者に見られるため、とても重要だと考えている。 Surface Go であれば、自信を持って採用現場で使用できる」。
 
布目暢之・執行役員技術管理統括部統括部長セキュリティ事業推進部長(写真右)と
滝野吉人・人事部長


カフェで作業に集中

 タブレット端末の全社展開を2019年3月に完了した富士ソフトは、導入効果として、社内のコミュニケーションが活性化することを期待している。「技術者は、さまざまな開発現場で働いている。そのため、社内情報の伝達をもっとスムーズにしたいと考えていた。携帯性に優れる Surface Go の導入が完了したことで、今後は社員同士がいつでもどこでもコミュニケーションをとることが可能になり、社内情報伝達がより一層容易になると期待している。当社ではマイクロソフトの企業向けSNS『 Yammer 』を活用しているが、実際、  Surface Go の導入後に、若手を中心に新しいスレッドが立つなど、コミュニケーションが活性化するという効果も出てきている」と、布目執行役員は導入効果を実感している。

 働き方改革の新たな在り方も見えてきた。ウルトラフレックス制度では、10分単位のリフレッシュタイムでメリハリのある働き方に取り組んでいるが、カフェでリフレッシュした後、 Surface Go でそのまま作業を進めるということも可能になった。「作業に集中したいときは、オフィスを離れてカフェへ。 Surface Go ならそんな働き方もできる」と、布目執行役員は今後の展開を構想している。
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外部リンク

富士ソフト=https://www.fsi.co.jp/

日本マイクロソフト=https://www.microsoft.com/ja-jp