Special Issue

Web会議システムの質向上に向けた環境作り

2020/06/24 18:50

【PCビジネスの在り方を変えるアフターコロナ3】 新型コロナウイルスは人々の生活様式を一変させ、経済や働き方、暮らしに大きな変化をもたらした。テレワークを軸にした「命を守る働き方の構造改革」はコロナ禍以後も、アフターコロナの新常識として、ユーザー企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する一つの指標となる。新連載『PCビジネスの在り方を変えるアフターコロナ』の第3回は「Web会議システムの質向上に向けた環境作り」について取り上げる。


 昨今の対面での会議や商談が難しい状況下で、日常的にオンラインミーティングが利用されるようになった。テレワーク時の自宅または会社からでも、移動時間ゼロで場所を問わずコミュニケーションが取れるため、会議への参加時間・頻度が従来以上に増えたという声も聞こえてくる。

 オンラインミーティングの手軽さや利便性を実感できた一方で、実施時の課題も見受けられた。まず多くの人が経験したのが、音声品質や回線状況による疲れの違い。相手の音声にノイズや遅延が多く、何を話しているのかを聞き取ろうと集中し続けた会議の後、どっと疲労が押し寄せた体験もあったのではないだろうか。大人数での会議であれば音声の状況もばらばらであり、なおさらである。

 急遽リモートワーク用の機器を揃え、周辺機器が店舗で品薄となるなか、急ごしらえでWeb会議環境を整備してきた人が多いと思われるが、今後もテレワークの継続が予測される中、ミーティングの質を改善するためにWeb会議の音質向上対策は必須だ。

 これからの季節は気温も上がり、雑音源となるPCの冷却ファンが動作する場面も増える。部屋の空調も、ウイルス蔓延防止対策として、換気のために窓を開けて使うことが推奨されているため、外部の雑音も聞こえやすくなる。テレワーク時のPCの雷対策も必要だろう。

 具体的な対策としては、まず自分の声をしっかり拾い、背景の雑音を抑制できるヘッドセットを使用すること。これだけで相手にストレスを与えることなく声を伝えられる。自宅が無線LAN環境であれば中継器を追加する、有線接続に変えるといった対策も有効だ。

 Web会議の利便性に多くの人が気付いたことで、オフィスへの出社が再開した後もオンラインミーティングは積極的に使われていくと予想される。そのため、リモートワーク用途だけでなく、会議室のWeb会議環境を改善するためのスピーカーやカメラも需要が増えるだろう。

 さらにこれからは、オフィスでも新しい働き方様式が求められる。そこで、密にならない程度の人数で会議室などに集まって使用できる、オールインワンのオンライン会議システム用端末にも注目である。Microsoft TeamsやZoomなどがプリインストールされ、課題である音声品質も良い。

 個々のノートPCを持ち寄れば、それぞれが作成した資料も使える。企業で使われてきたテレビ会議と、現在普及しているWeb会議の“いいとこ取り”をした、時代に合ったソリューションとして重宝されそうな気配である。

 
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