“新しい働き方”のためのIT基盤として、ますます重要性が高まるクラウドサービス――。それを提供するクラウドサービスプロバイダー(CSP)にとって、バックアップなどのデータ保護機能をいかに提供するかが課題となっている。そのためのベストな解決策が、ヴィーム・ソフトウェアのVeeam Cloud Service Provider (VCSP)プログラムだ。自社サービスにデータ保護機能をプラスすることによって、CSPの競争力はグンと高められる。

クラウドの付加サービスでCSPがデータ保護を提供する意義

 「コロナ禍の影響もあって、当社のデータ保護製品をクラウドの付加サービスとして提供するサービスプロバイダーが増えている」。ヴィーム・ソフトウェアでシニア・マネージャーを務める杉山達朗氏は、同社のクラウドサービスプロバイダー(CSP)向けビジネスの状況をこう語る。
 
シニア・マネージャーの杉山達朗氏

 テレワークという“新しい働き方”が広まりつつある今、IT運用においてもクラウドを活用した「リモート」化が進行中。その結果、あらゆる業務システムに欠かせないデータ保護機能をクラウドの付加サービスとして提供しようとするCSPが増えているというのだ。

 このような動きの背景にはクラウドを使う企業の意識の変化もある、と杉山氏は分析する。「クラウドにデータを預けたら、エンドユーザー側でのデータ保護対策は不要」というクラウド神話は一昔前の話。責任共有モデルのもと「クラウド事業者がバックアップを取得している場合もあるが、それはサービスを守るためであり必ずしも顧客のデータ保護が目的ではないため、ユーザーはそれをあてにしてはいけない。企業のデータは企業自らの責任で保護しなければならない、と多くの企業が認識するようになってきた」と杉山氏はいう。

VCSPは機能の組み合わせが自由

 ヴィーム・ソフトウェアがCSP向けに提供しているのは、「Veeam Cloud Service Provider(VCSP)」と呼ばれるプログラムである。Veeam認定のサービスプロバイダーであるVCSPの数は、世界レベルで約1万6000。日本では2018年後半に提供が始まり、通信キャリア、大手インターネットサービスプロバイダー(ISP)をはじめ、各地のデータセンター事業者などで採用が進み、現在、約50のCSPがVCSPベースのデータ保護機能をサービスメニューに載せている。

 VCSPのポイントは、「Veeamのソリューションを使ったサービスをCSPが建て付け、自社のサービスとしてエンドユーザーに提供する」(杉山氏)という仕組みにある。“素材”として利用できるのは、Veeamのすべてのソリューション。「バックアップのみ」「バックアップ+レプリケーション」「バックアップ+災害対策(DR)」というように機能の利用範囲、方法は自由に組み合わせできるので、独自のサービスをCSPが作り出すのも容易だ。

 CSP向けの商材としては当然のことだが、VCSPはCSPが利益を出しやすく、販売後の運用に手間がかからない作りになっている。

 まず、VCSPライセンスでは保護対象の数のみに応じて課金される。そのCSPのIaaS領域で作成されたバックアップをパブリッククラウドにコピーしたり、エンドユーザーのデータセンターにレプリケーションしたりしても、追加の費用は一切不要。あくまでも、データ保護の対象となる物理サーバー数、仮想マシン数、Microsoft 365(旧称:Office 365)のユーザー数だけが課金の根拠になる仕組みだ。
 
IaaSバックアップから始め、DRや遠隔地バックアップなど
データ保護サービスを拡充していっても消費ライセンスは「1」

 次に、保護対象数に応じて段階的に低い単価が適用されるボリュームディスカウント制度がある。この保護対象数には、CSPの“自社使用分”も含めることができるので、事業形態によって“卸値”と社内ITコストの両方を引き下げるのに役立つことだろう。

 さらに、マルチテナント対応のウェブポータル機能が標準で含まれている。ウェブポータルの画面デザインは、CSPごと、またはテナントごとにカスタマイズが可能。バックアップ設定などをユーザーに任せるセルフサービス型ウェブポータルとして作れば、CSP側の運用工数を低く抑える効果も見込める。

 もちろん、ユーザー企業にとっても、Veeam製品でデータを保護することにはさまざまな利点がある。Veeamの最大の特徴は「データを人質に取らない」(杉山氏)こと。物理サーバー、仮想マシン、クラウドのどの環境で作成したバックアップも、それと異なる環境に追加費用なくリストアできるのである。Veeamはリストア時にライセンスを必要としないため、オンプレの物理や仮想環境、IaaSなどのホスティングサービス、パブリッククラウドなど、Veeamがサポートする幅広い環境内でのリストアが可能である。もちろん、クラウド間でも同様だ。

 「Veeamでは“future-proof”として、契約が切れた後もVeeamのフォーマットで取られていたバックアップデータはいつでもどこにでも戻せることも保証している」と杉山氏。ウェブユーザーインターフェースも、21年早期に日本語化が完了する予定だ。

Veeam Cloud Service Provider(VCSP)プログラムへの参加はウェブで完結―簡単にCSPの競争力を向上

 すでにクラウドサービス事業を展開している企業に限らずVeeam製品の販売店としてProPartner登録している企業も、VCSPプログラムには簡単に登録できる。登録手続きは、ヴィーム・ソフトウェアのウェブサイトだけで完了。環境の構築方法などについて、同社のCSPチームに技術的な相談をすることもできる。

 また、VCSP経由のVeeam製品使用料金は月をまたぐタイミングで発生する仕組み。月初めに契約したエンドユーザーの場合、最初の1カ月(最大31日)はVeeam製品を無料で使えることになるため、事業者は常に初月無料キャンペーンを提供できる。このほか、Veeam製品の拡販に協力するCSP向けの特別支援制度もある。

 国内イベントとしては、10月28日にVeeamON Tour Japan ONLINEがオンラインで開催される予定だ。ここではVeeam製品についての最新情報や導入事例講演が紹介されるほか、ヴィーム・ソフトウェアのエンジニアが来訪者の質問に答えるバーチャルブースも設けられることになっている。

 「データに基づく経営が広く行われるようになった今、データが持つ価値はますます高くなっている。そのデータを確実に保護できるソリューションを提供できるかどうかは、お客様がCSPを選ぶ際の判断基準にもなっている」と、杉山シニア・マネージャー。VCSPを活用してCSPのクラウドサービスにVeeamのデータ保護機能を組み込むことによって、CSPの競争力はグンと高まることだろう。

 
Veeam ProPartnerオンライン登録ページ(リセラー・サービスプロバイダ向け)https://propartner.veeam.com/registration/?isNewCompany=true#company-details
※VeeamのEULA(ソフトウェア利用許諾契約)上、通常のエンドユーザー向けライセンスは自社利用と直接の親会社にのみ使用可能です。親会社以外のグループ会社を含む第三者のデータ保護やデータ保護サービスにはCSPライセンスが必須です。詳しくは下記までお問い合わせください。
プログラム詳細の問い合わせ=https://www.veeam.com/jp/salesinc.html
 
サービスプロバイダ向けバックアップ、データ保護製品/サービスの利用、提案状況についてのアンケート
https://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_provider