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ダイワボウ情報システム 「学びの本質」に寄与するICT活用を加速 目前に迫るNext GIGA、パートナーを通して全国規模で教育現場を支援

2024/03/29 11:00

週刊BCN 2024年03月25日vol.2007掲載

 文部科学省主導によるGIGAスクール構想はいよいよ第二期の「Next GIGA」へ突入しようとしている。そこでは端末などの都道府県単位での共同調達や、快適な授業を支えるネットワーク環境の整備、セキュリティ強化、そして教育におけるICT活用の本格化が目標とされている。第1期GIGAスクール構想より前から教育分野でのICT利活用を支援してきたダイワボウ情報システム(DIS)も、Next GIGAに向けて支援体制をより強化中だ。教育DXへの貢献を目指すDISの支援体制とその内容について、販売推進本部戦略ビジネス推進部教育ICT推進グループの前田健太郎・課長代理に話を聞いた。

Next GIGAに向けて支援体制をさらに強化

 文部科学省の主導により2019年にスタートしたGIGAスクール構想。5年が経過した今、次のステージ「Next GIGA」へ向かおうとしている。
 
前田健太郎
販売推進本部 戦略ビジネス推進部
教育ICT推進グループ 課長代理

 GIGA以前の10年以上前から教育分野でのICT活用に注力してきたDISの前田課長代理は「コロナ禍の影響もあり、GIGAスクール第1期ではオンライン授業やそれを可能とする“1人1台端末”環境、校内ネットワークの環境整備に慌ただしく取り組まざるを得なかった。そのため、学習者1人1台環境における教育現場でのICTの利活用には、まだ大きな可能性があると捉えている。さらに文部科学省のアンケートによると、学校間でPC(ICT)の日常的な活用レベルの差が大きく、そこも検討の余地がある」と説明する。

 このように、本当の意味での「教育におけるICT利活用」は、これからのNext GIGAでいよいよ本格化すると言える。GIGAスクール第1期で全国的なサポートを展開していたDISも、その豊富な知見やノウハウを生かして引き続き全国の自治体や学校を支援していく構えだ。

 Next GIGAでの大きな注目点に「共同調達」が挙げられる。GIGAスクール第1期ではPCなどの機器は市町村ごとの入札で調達されたが、それが原則都道府県単位での共同調達へと変わる。そうなれば当然、納入する側も大規模な導入に対応できなくてはならない。

 DISでは、物流はもちろんのこと、端末のキッティングにおいても共同調達に対応できる環境を整備している。Windows、ChromeOS、iOSいずれの端末のキッティングにも柔軟に対応できるのも強みだ。

 Next GIGAでは端末の日常的な利活用が目指されているため、十分な利用環境を実現できるようなネットワーク整備計画も進められている。それを受けてDISは、各メーカーと協力しながらネットワークアセスメントの支援体制も整えており、教育DXを支えるインフラとしてふさわしいネットワーク環境の構築を支援していく構えだ。前田課長代理は「端末を単なる紙の代わりとして用いるのではなく、新しい学びの機会をもたらすものとして使ってほしい」と語る。

 昨今ではセキュリティー対策の重要性も高まっており、それは教育現場においても無視できない。そのような状況を受けてDISは、教育DXを見据えたセキュリティーポリシー策定の支援メニューも持ち、各セキュリティーポリシーの実現に向けた商材ラインアップをマルチベンダーとして用意している。
 

授業デザイン力向上のための教育プログラムも展開

 Next GIGAを見据えた人材育成のためには、GIGAスクール第1期で整備された環境をベースにしつつ、子どもたちと教師の力を最大限に引き出すためのデジタルを活用した教育の充実が必要と考えられている。そこでDISでは教育委員会や学校との連携を通じて実証研究を多くのエリアで展開することで、教育現場に最適な支援サービスを開発し、先進的な教育環境の普及に努めている。

 その成果の一つとなるのが、ICT機器の活用を通じてPBL(課題解決学習)の実現を支援する各種教員研修プログラムである。「教員向けに、授業デザイン力の向上を目指した研修を行っており、かなり好評だ。また、タブレットの活用度向上を支援する研修(マルチOS対応)も引き続きニーズが高い。こうしたさまざまな教育機関・関係者への支援を通じて、子どもたちにしっかりと学びの力をつけてもらいたい」と前田課長代理は話す。

 「DIS教育ICT総合サイト」も「学びの本質」に寄与しようとするDISの取り組みの一つである。各地の学校での実践例やNext GIGAにおける各OSメーカーの情報発信などを行っており、サイトを閲覧すれば最新の動向や他校の例を知ることが可能だ。

 全国に94の営業拠点を展開するDISは、各地域のパートナーと協力しながら各自治体・教育委員会に応じた課題解決に当たっている。そうした全国展開の体制や、マルチベンダーならではの豊富なパートナーの存在は、Next GIGAの支援においても大きな強みとなるだろう。「全国のパートナーと共に、価値のあるICT機器や教員向けサービスなどの導入・活用事例を産み出して、教育DXの普及・促進に貢献していきたい」と前田課長代理は力強く語る。
 
教育ICT総合サイト 
(dis-ex.jp)
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外部リンク

ダイワボウ情報システム=https://www.pc-daiwabo.co.jp/