2001年12月25日、電子契約法が施行された。

 政府は高度情報通信ネットワーク社会形成基本法を始めとして、ITインフラの構築とITの活用を推進している。同法は、電子商取引の発展を促すことと、利用環境を整備することを狙いに施行された。

 内容は、(1)電子商取引などにおける消費者操作ミスの救済、(2)電子商取引などにおける契約の成立時期の転換─となっている。

 消費者操作ミスの救済は、民法第95条の「事業者は消費者に重大な過失がある場合は契約は有効であると主張できる」という条文が元となって起こるトラブルを防ぐことが狙い。

 例えば、「1」と入力すべきところをキーボードの操作ミスで「11」と入力してしまった場合、これまでは消費者側が責任を負わなければならなかった。

 今回の法施行後は、申し込み内容などの意志を確認するための適切な措置を事業者が設けていない場合は、原則として操作ミスによる契約は無効になる。

 民法が立法化された当時、承諾の通知が相手方に到達するまである程度の時間がかかるということが前提だった。承諾通知が発信されればその時点で契約が成立することついて、迅速な取り引きの成立を図るために「発信主義」に立っていた。

 これに対し、電子商取引における契約成立時期の転換は、電子商取引では瞬時に相手方に意思表示が到達するため、「到達主義」への転換を狙った。これにより、契約成立時期を承諾の通知が到達した時点へと変更する。

 到達主義への転換となる電子機器としては、パソコンだけでなく、FAX、テレックス、留守番電話などが対象となる。ただし、電話を介して対話をしながら契約を結ぶ場合は隔地者間の契約にはあたらないこととなっている。

 また、メールサーバーの故障など特別な事情があった場合には裁判所が諸々の事情を考慮して個別に判断する。