CSKは12月21日、同社が保有するCSK・エレクトロニクスの全株式を投資会社ヴィーナス・ファンドに譲渡することで合意した。

 同日開催した取締役会決議を経て、両社間で譲渡契約を締結した。2002年2月下旬から3月下旬にかけて移行を行う計画。

 移行方法は、正式契約締結後、ヴィーナス・ファンド投資事業組合が、CSKの保有するCSK・エレクトロニクスの全株式(9639万5800株、発行済み株式総数の82.8%)を公開買付け(TOB)で取得する。CSKでは、ヴィーナス・ファンドとの正式契約は02年1月末をめどとしている。

 CSK・エレクトロニクスは、東京・秋葉原など首都圏を中心にパソコン専門店「T・ZONE.」を展開している。昨年10月3日にはBtoCからBtoBのビジネスモデルへと業態の転換を加速する目的で「T・ZONE.営業本部」に外商部を新設。ITサービス事業部の一部と店舗を統合し、中小・SOHO向けビジネスを具体化し、ITサービスサポーターとしての位置づけを明確にする組織変更を実施した経緯がある。

 しかし、昨年10月23日に発表した02年3月期(単体)の通期業績予想修正では、売上高が当初見込みを39億円下回るとし、これにより売上総利益も8億6000万円、販売費および一般管理費の圧縮幅も1億3000万円下回るとした。

 その結果、02年3月期は当期損益ベースで21億円の赤字は避けられない見通しとなっている。

 今回の経営権移行にともない、今後T・ZONE.はヴィーナス傘下のもと事業内容や店舗の見直しを図ることで、パソコン専門店として陣容を立て直す計画。

 だが、CSKと連動して展開していた外商部を窓口とした法人ビジネスの行方など、今後調整しなければならない課題も多く残されている。

 ヴィーナス・ファンドでは、T・ZONE.事業について「従来の戦略を根本から見直し、事業内容の徹底的な改革を行う。具体的には、ほかの大手家電量販店と競合するパソコン小売業態から撤退し、秋葉原のトレンドにフィットした小売事業に絞り込む」方針で、T・ZONE.ブランドの再構築を図る。

 ヴィーナス・ファンド投資事業組合は、過大な債務を抱える日本企業を対象に資金を投入し、再建させることを目的に昨年4月に設立された。これまでに、ゴルフクラブや喫煙具などを扱うマルマングループの営業権を約16億円で取得するとともに、20億円程度の追加資金投下を行った実績がある。